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蝶野正洋の黒の履歴書 ★新日本プロレスの「有観客試合」再開

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提供:週刊実話

 いよいよスポーツやエンターテインメントの分野でも自粛が解除されてきた。

 プロ野球はすでに無観客で開幕していて、7月10日からは観客を入れた試合を開始するという。Jリーグも同じくらいの時期から段階的に観客を入れることを検討している。ただし、観客の収容人数は50%以下に抑えて、ソーシャルディスタンスを保つことになる。観客は、密にならないように気をつけながら観戦することになりそうだ。

 新日本プロレスでも、7月11日に大阪城ホールで観客を3分の1程度に抑えて「有観客興行」を行う。休んでいる間にシリーズが飛んじゃってるから、今はジュニアとヘビーを混ぜた「ニュージャパンカップ」というトーナメントを無観客試合で進めていて、決勝を7月11日にやって一気に取り返そうとしているみたいだね。ただ、これはなかなか難しい興行になりそうだな。

 学校の授業では、コロナの影響で遅れていた分を取り返そうとして、スケジュールを詰め込んでるけど、やっぱり子供たちは大変そうだし、内容も中途半端になっている。それなら、すべてを後ろにズラすか、どこかの部分を削らないと。端折って早送りにしちゃうのが一番意味ないよ。スケジュール的にはつじつまが合っても、理解度が変わると思う。プロレスも一緒で、急いで取り戻そうとした分、中途半端な興行になってしまう可能性があるんだよ。

 あと、観客が3分の1になる影響も出てくる。大阪城ホールは満員で1万6000人ぐらい入るから、3分の1だと5000人くらい。まぁ、試合をする選手たちは実際にリングに上がれば、東京ドームの5万人だろうが、後楽園ホールの1000人だろうが、プロレスラーのやることは変わらない。観客よりも、目の前の相手との試合に集中するだけだからさほど影響はないと思う。

 難しいのは団体側だな。大きな会場は会場費も高いし、照明や入場の演出にもカネがかかる。それをいつもと同じような規模で予算をかけてたら、収支が合わなくなってくる。5000人分のチケットが全部売れたとしても、プラスになることはないだろうね。かなりうまくやってもトントンくらいじゃないかな。

 ただ、最近の新日本プロレスは、地上波のテレビ放送だけでなく、BS、CS、それにインターネットの動画配信サイトと、たくさんのメディアに試合を流している。だから、テレビの放送収入や動画配信サイトを含めれば、プラスになるんだと思う。このビジネスモデルが、今後のプロレス界の主流になるのかもしれないね。

 問題は、こんなにチャンネルが多いと新日本プロレスのコンテンツでファンの時間を取り合ってること、それに選手たちへの影響だな。それぞれのチャンネル用にオリジナルの動画を撮影しないといけないから、稼働時間が増えて練習する時間が削られる。昔みたいに試合をして、記者にコメントして、たまにテレビに出るくらいで済んだ時代じゃなくなっている。

 これは、他のスポーツ全般にも言える。どの選手もさまざまなマスコミに対応して、SNSで発信していくのが当たり前になってる。メディアが増えたぶん、負担も増えてるってことだからね。

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蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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