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蝶野正洋の黒の履歴書 ★検察庁法改正案&意見する芸能人

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提供:週刊実話

「検察庁法改正案」の成立が見送られることになった。この改正案は、政権が必要と判断すれば検事総長などの定年を延長できるという「特例」が盛り込まれていて、それに反対意見が続出した。

 確かにこれは問題があったけど、俺は単純に「国家公務員の定年延長」ということに対してはアリだと思ってる。やっぱり有能な経験者に、もう少し長く現場で働いてもらうことは今の日本で必要なことだからね。

 昔と違い60代はまだ元気だし、バリバリ働ける。そういう人材を、リタイアさせるんじゃなくて、その業種の中で培った経験を活かしてもらったほうが有意義だと思う。

 新型コロナで役所も保健所も人が足りないところはたくさんあるし、それは警察や消防も一緒。だから、ベテランの人たちがあと5年長くいてくれたら、全然違ってくるはずなんだよ。

 言い方を変えると、公務員でも上のほうまでいったお偉いさんなんて、60歳で定年になっても天下りでどこかの団体に移るだけ。だったら、そんな人材をもっと必要とされる組織の中で、バリバリ仕事をさせたほうがいい。

 だけど、それを今この時期に急いで通そうとするのは怪しいし、そりゃ、見送りになるよ。誰が考えたのかは分からないけど、カードの出し方がおかしいし、焦りすぎだよね。

 こういうことを言ってると、俺もいろいろ突っ込まれそうだけど、今回の問題で芸能人やスポーツ選手がツイッターで意見を述べたり反対の立場を表明すると、ファンから「芸能人は政治の話をしないほうがいい」と避難されることがあったようだ。それで実際に意見を引っ込めた人もいるみたいだけど、俺は政治でもなんでも、関心があることだったら、それに対して意見を積極的に述べるできだと思う。

 そりゃあ、ファンの中には意見が違う人もいるだろうし、それで嫌いになることもあるかもしれない。でも、それで芸能人側が黙ることはないと思う。

 俺も消防について話したりしていると、反対意見が来ることがある。かつて消防団員だった人から「今の消防団は、蝶野さんが応援しているような組織じゃないです」とかね。

 俺は「俺が知っている消防団員の方々は、みんな一所懸命で社会のために頑張っている。そこは世間に伝えないといけないから協力しています」と。その時は「分かりました」って返事が返ってきた。ただ、俺は彼が言っていた批判も分かる。その点は協会なり組織が変えていかなきゃいけない。でも、現場で一所懸命にやっている消防団員が同じように見られるのは間違っているし、俺はこれからもそういう人たちを応援したい。

 これは俺が実際に思っていることだから、どう捉えてもらってもかまわない。もしかしたら「蝶野が言ってることは間違っている!」という意見が出てくるかもしれない。ただ、俺の意見をきっかけに消防団について考えてくれれば、それはそれでいいと思っているんだよ。

「芸能人が政治の話をする」のも一緒で、もし間違ったことを言っていたとしても議論が活性化するはず。ならば、社会全体がいい方向に行くんじゃねーかな。

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1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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