きっかけは都市封鎖が解除された中国と韓国から、マスクが日本へ大量放出されたことだという。
「5月半ばにも『大量の中国製マスクが韓国経由の船便で到着する』という情報がありました。一方、緊急事態宣言の解除が進みだしたというのに、いまだに届かないアベノマスクではありますが、流通促進のきっかけにはなったようです」(流通ウオッチャー)
中国・韓国製のマスクは、4月から飲食店や雑貨屋など、本来、マスクとは無縁のさまざまな業種が路上販売していたが、過当競争が進むにつれて価格が下落していったという。
都内の飲食店従業員が語る。
「マスク不足が問題になっていた4月前半は、1箱(50枚)5000円ほどでも売れました。最近は3000円まで値下げしましたが、それでも売れないようになりました」
マスク価格が安くなったのは喜ばしいことではあるが、路上販売されている“ナゾマスク”に手を出すのは注意が必要のようだ。
「これらのマスクには換気や素材に問題のある粗悪品が混じっている可能性があります。感染拡大の不安につけ込む“コロナビジネス”としては、お札や御守りなどのあやしいモノが出回っていますが、マスクの方も油断はできません」(薬局経営者)
粗悪なマスクの販売は、今後も続くことが予測されるという。
「販売だけではなく、たとえば場末の裏通りのスナックが、緊急事態宣言の解除後、営業再開祝いにサービスでマスクをつけるとか…。余ったマスクがいろんなところで消費されそうです」(同)
しっかり見極めてから購入したい。