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ロッテ・佐々木、ジンクスに反して新人王は厳しい? 過去のドラフトで4球団が競合したプロ野球投手、全員が1年目から大ブレーク

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佐々木朗希

 今年のルーキーの中で、最も注目される存在となっているロッテ・佐々木朗希。最速163キロを誇るその右腕が24日のチーム練習の中で、プロ入り後初めてとなる打撃投手を務めた。

 この日同僚の福田光輝、茶谷健太を相手に25球を投げ、福田に柵越えを1本許した佐々木。ただ、最速157キロを記録したこともあり、ネット上のプロ野球ファンからは「やっぱり凄い逸材だ」、「早く実戦で見たい」との声が多数寄せられている。

 ドラフトではロッテを含め西武、楽天、日本ハムと4球団に1位指名されたことから、かかる期待も大きくなっている佐々木。もちろん、どのような成績を残すかは投げてみないと分からないが、12球団が現在の顔ぶれとなった2005年以降、ドラフトで4球団が競合した投手はいずれも華々しいデビューを飾っている。

 2006年ドラフトで横浜、日本ハム、オリックス、楽天から1巡目指名を受け楽天に入団した田中将大は、翌2007年に「11勝7敗・防御率3.82・196奪三振」といった成績をマーク。高卒ルーキーながら2ケタ勝利をクリアする活躍を見せ、見事パ・リーグの新人王に輝いた。

 田中はその後楽天のエースとして成長し、チームが初のリーグ優勝・日本一を果たした2013年までに最多勝2回(2011,2013)、最優秀防御率2回(2011,2013)、最多奪三振1回(2012)、最高勝率2回(2011,2013)と様々なタイトルを獲得。また、翌2014年から移籍したヤンキースでも、昨シーズンまで6年連続で2ケタ勝利をクリアするなど活躍を続けている。

 2012年ドラフトで阪神、ヤクルト、ロッテ、オリックスの4球団に1位指名され阪神に入団した藤浪晋太郎は、1年目のシーズンで「10勝6敗・防御率2.75・126奪三振」をマーク。セ・リーグ新人王は16勝を挙げたヤクルト・小川泰弘に譲ったものの、巨人・菅野智之と共に新人特別賞に選出された。

 その後、藤浪は2014、2015年も2ケタ勝利をクリアし、2015年には最多奪三振(221個)のタイトルも獲得。ただ、2016年以降は不振に陥っており、2019年にはプロ入り後初の未勝利に終わっている。

 2014年ドラフトで広島、阪神、DeNA、日本ハムから1位指名を受け日本ハムに入団した有原航平は、前述の2名とは異なり大卒での入団。即戦力としての期待も高い中、「8勝6敗・防御率4.79・81奪三振」といった数字を残しパ・リーグ新人王に選ばれた。

 有原はその後2016、2017、2019年と3度2ケタ勝利をクリアし、2019年には最多勝(15勝)のタイトルを獲得。また、同年オフには契約更改の席上で、2020年オフにもポスティングシステムを用いてメジャーに挑戦したいとの意向を表明している。

 以上の4球団競合の投手たちを見ると、1年目は全員が新人王、またはそれに準ずる賞を獲得し、藤浪以外の2名はその後も順調に成長を続けている。藤浪が4年目のシーズンで突如制球難を露呈し不振に陥ったことから、佐々木も投球面、あるいはコンディションの面で予期せぬアクシデントに見舞われることは否定できないが、一軍で起用すれば1年目から好投を続ける可能性は十分だろう。


 しかし、佐々木についてはチームを率いる井口資仁監督が、1年目の投球回数を「50イニング」と考えていることも伝えられている。そのため、1年目は二軍で身体作りに終始することもあるかもしれない。

 ただ、二軍での取り組みが順調にいけば、井口監督が当初の予定を変更して佐々木を一軍で起用する可能性はもちろんある。果たして、佐々木は首脳陣の計画をいい意味で狂わせ、1年目から好成績を残すことができるのか。今後の調整にも要注目だ。

文 / 柴田雅人

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