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“過去の病”梅毒患者が急増! 原因は「出会い系アプリ」の氾濫か

 1948年には日本国内で22万人もの患者がいたものの、ペニシリンが普及したことから、今は“過去の病”となった梅毒が、ここのところ急増しているという。国立感染症研究所によると、2014年に1661件だった梅毒患者は、15年に2690件、16年に4518件、17年に5770件、18年に6923件と、右肩上がりに増えているのだ。

 今年1月、同研究所は、19年の上半期に報告された女性の梅毒患者1117人中、106人が妊婦だったと報告した。妊婦が梅毒に感染すると、胎児を先天性梅毒患者にしてしまう可能性がある。

「実は梅毒の急増は、日本に限った話ではないのです。米国でも急増中で、梅毒患者の妊婦から生まれた子供が先天性梅毒になるというケースが多発しており、昨年9月、米疾病対策センター(CDC)が、18年の先天性梅毒の報告数が918件に上り、13年の362件と比べ約3倍増になったと発表しています。このため米予防医療特別委員会(USPSTF)も、すべての妊婦は早めに梅毒検診を受けるべきだという勧告を発っしたほどです」(医療ジャーナリスト)

 米国のジョナサン・マーミン博士は、梅毒急増の原因をSNSの普及、とりわけ「出会い系アプリ」の進化が梅毒を急増させたのではないかと指摘した。

「博士はニューヨークタイムズ紙のインタビューで、『位置情報を使った“デートアプリ”の登場が、性感染症増加の原因かもしれない。梅毒に限らず、クラミジアなどの性感染症が増加しているのもこのためと考えている。ただ現時点では、その影響は証明されたわけではない』と答えています。ネット上には『出会い系アプリで知り合って結婚した』などの体験記が氾濫しているでしょう。結婚するカップルもいるのですから、マッチングアプリで知り合って、性交渉を持つ男女の数は相当な数に上るはずです」(同・ジャーナリスト)

 梅毒の治療の基本は早期診断、早期治療だが、梅毒が過去の疾病となった現在、多くの医師は梅毒の知識を持ち合わせていない。多くの医師が梅毒を見落とし、これがまん延をもたらした可能性も指摘されている。

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