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北朝鮮が禁断の果実に手を出す イランへ「核技術」密輸

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提供:週刊実話

 1月3日、イラン革命防衛隊の精鋭・コッズ部隊のカセム・ソレイマニ司令官が、米国の放った無人飛行機によるロケット弾で殺害された。

 イランの最高指導者であるアーリー・ハメネイ師は3日、SNS上で「手を血で汚した犯罪者を待っているのは厳しい報復だ」と宣言し、8日に米軍のイラク駐留基地2カ所をミサイルで攻撃。米国によるイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官殺害は、イランによる国家レベルの報復攻撃に発展した。

 米国も反撃して報復合戦になるかと思われたが、トランプ大統領は同日、「イランによるミサイル攻撃の死傷者はない」としてイランへの軍事攻撃を見送り、イランVS米国の戦争という最悪の事態は回避された。

 ただ、イランは2015年に締結した「核合意(JCPOA)」をこれ以上遵守しないことを明らかにしている。つまり約4年間、制約を受けていたウラン濃縮を再開させ、核兵器開発に乗り出す意向を表明したのだ。

「核兵器不拡散条約(NPT)加盟国として平和的核利用義務を負っているイランは、まだ国際原子力機関(IAEA)査察員を追放するという最悪の行動には出ていません。とはいえ、今後はウラン濃縮に使われる遠心分離機を増やし、国際査察をかわしながら秘密裏に核兵器用高濃縮ウランを生産する可能性は捨てきれません」(国際ジャーナリスト)

 そんな中、北朝鮮の金正恩党委員長は、1月1日に公開された朝鮮労働党全員会議の報告で気になることを言っていた。「(米国が)世界的な核軍縮と『伝播』防止のための我々の努力に冷水を浴びせている」と米国を非難したのだ。

「これは、韓国に中距離ミサイルの配備を意図する米国に対し、『米国がその気なら、われわれも核兵器を拡散させるぞ』とも受け取れます。イランの核兵器開発に、北朝鮮が絡む可能性はかなり高いです」(北朝鮮ウオッチャー)

 そもそも、北朝鮮とイランは、核開発やミサイル供給といった軍事的な面で、協力してきた歴史がある。

 北朝鮮とイランの繋がりは、1980年に勃発したイラン・イラク戦争がきっかけだという。

「イランはイラクからスカッドミサイル攻撃を受け、対応策を準備するため北朝鮮を訪問。’83年に北朝鮮とミサイル協力協定を締結するに至りました。’80年代後半には、北朝鮮が『スカッド』ミサイルを約200〜300基イランに輸出しています」(同)

 イランが1月8日に発射したミサイル(推定15発)は、「キアム」ミサイル、または「パテ110」ミサイルと言われているが、「キアム」はイランが北朝鮮のミサイル技術移転を受けて改良し、2010年から配備した新型液体燃料ミサイルだという。

「キアムは、北朝鮮製の『スカッドC』をコピーして造られた『シャハブⅡ』ミサイルの改良型です。ちなみにイランの中距離弾道ミサイル『シャハブⅢ』は、北朝鮮製の『ノドン』を元に開発されています」(軍事ジャーナリスト)

 イランは北朝鮮の兵器供給の対価として、ウラン濃縮技術に必要な設計図や知識を伝えて、北朝鮮の核兵器開発を支援。それに加え、現金や石油を支払ってきたという。

 しかし、北朝鮮のイランへの軍事物資輸出は、’06年と’09年に実施した核実験に伴う国連制裁によって急減した。

「ただ、追跡が難しい軍事製品の設計図や技術者のやり取りは依然として続いている可能性が高い。イランの元情報通信技術大臣であるモハンマドハサン・ナーミーは、北朝鮮の金日成総合大学で博士号を取得した人物ですし、’13年の北朝鮮の3回目の核実験の際には、イランの核技術者が巨額を支払って特別参観したという情報が出回っています」(同)

 実際、トランプ大統領は、北朝鮮情勢が緊迫し、在日韓米国人に避難勧告発令寸前まで行った(当時の在韓米軍司令官ビンセント・ブルックス元陸軍大将の回顧録)2017年9月23日には、イランが同日発表した新型弾道ミサイルの発射実験に強い危機感を示し、「イランは北朝鮮と協力している」とツイッターに投稿したことがある。トランプ大統領の投稿からも、「両国の連携は疑いがない事実」だろう。

 核合意をこれ以上遵守しないことを明らかにしたイランは、北朝鮮と本格的にタッグを組んで核兵器開発を進めることが予想される。これによって、両国が極端な行動に出る可能性も考えられる。

「北朝鮮は国連による経済制裁で圧迫され、外貨収入が激減しました。しかも、国内は深刻な食糧不足によって、国民が困窮している。不法な手を使ってでも外貨を稼がなければなりませんが、過去に北朝鮮が行っていた偽札製造と麻薬取引は、国際監視網が厳しいため、現在は中断を余儀なくされてます」(前出の国際ジャーナリスト)

 一方、イランの平均賃金は月318・53ドルだが、家計の支出は345・22ドルに達し赤字。経済活動を原油に依存するイランは、全面禁輸措置を食らったことによって、苦しい状況が続いている。

「両国は、共通項として国民が食うに困る状況です。『戦争や核拡散をしたくなければ、経済制裁の緩和・解除をせよ』と米国に譲歩を迫ることも予想されます。もちろん、これは両国にとって米国の怒りを買う可能性が高い最悪の行動です」(同)

“核技術密輸”という禁断の果実に手を出す北朝鮮の暴走は止まらない。

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