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美女ざんまい「実話劇場」 風祭ゆきインタビュー

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提供:週刊実話

 レイプ・クイーンとして80年代にっかつロマンポルノの黄金期を支えた風祭ゆき。4年前、28年ぶりにロマンポルノが復活を遂げた際は、行定勲監督の『ジムノペディに乱れる』に出演して話題となった。そして今年、由緒ある毎日映画コンクールで「田中絹代賞」にノミネートされるという快挙も…。66歳にして現役バリバリの彼女に、“レイプざんまい”だった当時のことを聞いた。

――田中絹代賞は第1回受賞者が吉永小百合さんで、昨年はロマンポルノ第1作『団地妻 昼下がりの情事』で主演した白川和子さんが受賞しています。発表は2月ですが、ノミネートだけでも凄いことですね。
風祭 光栄なことで喜んでいます。昨年は『地獄少女』と『岬の兄妹』の2本が公開されましたが、大手映画会社の作品に出ているわけでもないのに、女優活動がトータルで評価されたのならとても嬉しいですね。
 もともとは武蔵野音大でオペラ歌手を目指していた彼女。記念のつもりで出た雑誌のセミヌードグラビアが関係者の目に止まり、デビューとなった。しかし、「動くヌード」にはとても抵抗があったという。1年ほど悩み抜き、所属事務所に出演を断りに出向いたところで、ある人物が彼女の心を動かしたという。
風祭 社長の兄が大島渚監督で、私にこう言ったんです。『なーに悩んでるんだよ。役者なんて肉体労働者だろ? カラミなんて体操みたいなものなんだから』って。もう、そのひと言で目からウロコ。『分かりました、やります!』と返事をしていました。

――間もなく舞台『OH!MY GOD!(オー!マイゴッド!2020)』(作・演出=是枝正彦 築地ブディストホール1月23〜26日)も始まりますね。
風祭 ここ10年ほど出演させていただいてるんです。テレビでは放送できないようなウイットに富んだ大人向けのコメディーショーで、一度、お客として見に行ったあとで演出家の方に「私も出してください」と売り込んだくらいなんです。

――そこまで惚れ込むとは、内容が気になります。
風祭 ダンスと歌とショートコントが目まぐるしく交差するのですが、私はその中でコントの部分を受け持っています。禁酒法時代にあった、いかがわしそうな酒場で大人向けのショーをやっている…そんなイメージでしょうか? ちょっとセクシーだったり、クスクスッと笑えるようなコントが50シーンくらいあるんですよ。また出演者の顔ぶれも豪華で、故・浜口庫之助さんの奥様で渚まゆみさん、一谷伸江さん、オスマン・サンコンさんの“奥様”として話題の北山みつきさんも出ていらっしゃいます。

★手作りの前貼りを股間に…

――往年のファンには、か細くて華奢な風祭さんが、むくつけき男どもに凌辱されるシーンがたまりませんでした。
風祭 それはありがとうございます。でも、私がレイプ・クイーンになったのは、ある意味、引き算だったんですよ。当時の私は胸もなく今よりもガリガリ。デビュー年齢も27歳だったので、「どんな役が合うんだろう?」とスタッフが思案したあげくに出てきたのがレイプ物でした。ちょうど同期に朝比奈順子がいて、彼女は宝塚歌劇団出身のクオーターで手足も長くて明るいキャラクター。ややシリアスな私の作品と併映することで、アンバランスさがお客さんにウケるのでは…と考えたみたいです。

――その結果、ロマンポルノには計24本に出演。犯され顔が大評判になりました。迫真の演技をするためのコツはあったのでしょうか?
風祭 基本、毎回のように犯されちゃうわけですから、あちこちガンガンぶつかって生傷が絶えませんでしたね。カメラが回ると若い役者さんは本気で来るんですよ。段取りなんて、あってないようなもの。当時のにっかつはサイレントでしたから、音はアフレコで入れることになります。現場では「約束が違うじゃない!」「痛った〜い!!」などと叫びまくっていました。

――なのに、アフレコになると「あん、あん」とやるわけですね?
風祭 それが本当にイヤでした。監督は「いやだ、いやだと言ってても、そのうちよくなってくる…という演技をしろ」と言うんです。でも、そんなことあるわけがない。何度も議論して、私の中では最低限の“艶技”をしていました。ささやかな抵抗ですね(笑)。

――具体的にはどんな工夫をされたのでしょう?
風祭 カラミのシーンでは、薄目を開けるようにしていました。目をつむると表情はそれしかないけれど、薄目だと光が入ると表情が少し豊かになるんです。ライトを見たり男優さんを見たりすることで、“目が物を言う”んですよね。

――なるほど。あのやるせなくもエロい演技は薄目のたまものでしたか。そういえば当時、股間を隠すための前貼りがありました。苦労はしませんでしたか?
風祭 どういうわけだか、私はデビュー作の現場で自分で前貼りを作らされたんですよ。助監督さんにガーゼと粘着テープ、裁ちばさみだけを渡されて。何のことか分からず、とりあえず隠せばいいんだろうとパンティーと同じくらいの大きさで作ったら、こっぴどく怒られました。「誰が教えたんだ、この前貼り〜」って。助監督さんも男だし、きっと恥ずかしかったんでしょうね。その後はメークさんが小さく小さく作ってくれて、それでも映り込んでしまうからと、ヘアも剃ってましたね。あの頃のロマンポルノ女優はみんなツルッツルでしたよ。
 その後の活躍はご存じの通り。一般映画、テレビ、舞台などにも出演しながら、ロマンポルノは『ラスト・キャバレー』が最後となった。’03年にはクエンティン・タランティーノ監督に請われて『キル・ビル』にも出演している。趣味は車の運転、ラケットボール。趣味で飼う大型犬ボルゾイとの散歩など、アクティブな毎日だ。

――4年前のロマンポルノ『ジムノペディ〜』では、看護師長として「初めてのレイプを止める役」を演じましたね。
風祭 そうなんです。出演が決まった時、監督さんは「面白いシチュエーションを作ろう」と思ってくださったらしく、当時の私へのオマージュにしていただいたんだと思います。ナースが患者さんのご主人に襲われているところに私が出くわし、「やめなさい!」って一喝するんですが、ある意味、感慨深かったですねぇ。

◆かざまつりゆき 1953年8月15日生まれ。デビュー作は’80年のロマンポルノ『赤い通り雨』。夫は映画・ドラマの作曲家・編曲家の長谷部徹氏。

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