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蝶野正洋の黒の履歴書 ★導入が遅すぎた“マイナンバー制度”

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提供:週刊実話

 2019年は消費税の増税もあったし、有名人の脱税問題があったりして、改めて税金に対する意識が問われることが多い年になったな。

 悪意のある脱税は絶対にやっちゃいけないけど、急に売れた芸能人とか新人のプロ野球選手が、入ってきたカネをどんどん使っちゃって、次の年に税金が払えなくなって困ってしまうっていうケースはよくあるよな。

 アメリカのプロレス団体の中にも、試合ごとに給料が払われることがあって、レスラーはそこから自分で税金を収めないといけない。だから、入ったギャラを「宵越しのカネは持たない」っていう感覚でバンバン使っちゃうと、あとで税金が払えなくてどうしようもなくなっちゃう。

 ただ、アメリカは個人ごとに固有の番号がふられるソーシャル・セキュリティー・ナンバー(SSN、社会保障番号)制度がしっかりしている。税金や保険関係もその番号に紐付いているから、それで個人のカネの流れが全部分かっちゃうんだよ。

 外国人労働者の雇用、採用に対する整備という目的もあって、20〜30年前にはSSNの導入が厳格化もしている。

 それに比べて日本は遅れているよ。アメリカを参考にして日本もマイナンバー制度を始めたけど、国際的にIT化が進んで人材の流動性が高まっていくなかで導入が遅すぎたと思うし、システムがまだまだ活かされていないと思う。

 少子高齢化が進んでいる日本は、今度、外国人労働者の導入が本格化していくはず。だから、海外から来た労働者に対してもSSNを交付するということをしっかり検討していかないといけないだろうね。

★海外遠征時に苦労した80年代米国のビザ取得

 俺が最初の海外遠征に行った1987年当時も入国時に労働ビザが必要で、国外強制退去された日本人レスラーが何人かいた。しかも、最初はカンザスシティにあった小さなプロモーションで試合をしていたんだけど、そこの事務所から貰ったビザは、ランクが一番下の「季節労働者」っていう区分。要はその会社の人員が足りないときに、短期的にその会社だけで働くことを許可する、という程度のモノなんだよ。

 そのあと、新日本プロレスとWCWという団体が提携して、アメリカ全土に遠征するようになった。その時やっと「その分野で卓越した専門家」によって、3年ぐらい滞在できるAクラスのビザを取得できた。

 WCWは、テレビ局のCNNを設立したテッド・ターナーという人物がオーナーだったから、会社の規模と信用度が違ったみたいだ。それだけに呼ぶ選手も、ちゃんとした人物なのかどうかという「身体検査」を事前にキッチリとやってるし、そこに出る選手も社会的に一定のステータスを得ることができるんだよ。

 あと、税金や納税についてはどの国でも重要な問題だけど、日本はマネーロンダリング対策が甘いとも指摘されている。

 日本はあらゆる面で労働環境の国際基準化を迫られているし、なるべく早くマイナンバー制度を更新していかなきゃいけないと思うよ。

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蝶野正洋
1963年シアトル生まれ。1984年に新日本プロレスに入団。トップレスラーとして活躍し、2010年に退団。現在はリング以外にもテレビ、イベントなど、多方面で活躍。『ガキの使い大晦日スペシャル』では欠かせない存在。

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