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新日本プロレス 中西が絞殺デモ

 新日本プロレスのIWGPヘビー級王者“野人”中西学が実力行使に出た。6・20棚橋弘至との初防衛を控え、3日の埼玉・所沢大会の前哨戦では、非情攻撃を繰り出しての絞殺デモ。来るべき大一番に向けて野人がイケメンエース破壊に動き出した。

 5・6後楽園ホール大会で棚橋を破って新王者になったものの、周囲からは「5・3福岡大会から中2日でタイトル戦をやった棚橋選手はチャンピオンとして凄い」(菅林直樹社長)と敗れたエース棚橋への称賛の声。ならばその評価を覆すまで。中西はチャンピオンとして「全力で防衛したる。世代闘争の大きな壁になったる」と腹を決めた。
 V1達成と世代交代を阻止するべく、イケメンエース撃破の序章が始まった。この日はタッグで前哨戦に臨み、棚橋の痛めているアバラを執ように攻撃。監獄固めで捕獲しつつアバラを絞めあげ、さらには伝家の宝刀アルゼンチンバックッブリーカーで絞殺デモンストレーション。カットが入って直接勝利とはならなかったが、最後は棚橋の目の前でヤングライオンの有望株の岡田かずちかを中西ジャーマンで葬って圧勝した。

 野人の勢いはタイトルを戴冠したときのままだ。初めてIWGPのベルトを巻いたことで眠っていた潜在能力も開花したようで、棚橋も「あのベルトを持って別人に変わったみてえだ。中西学、超強ぇーな」と警戒心を強めている。
 「ストップ・ザ・世代交代」を打ち出した野人。同じ第3世代の盟友・永田裕志からも「オレも世代闘争の壁になるとか言ってきたけど、オレひとりじゃなかなか難しかった。ただ中西学がチャンピオンになったことでものすごい壁ができた。オレひとりでは下の世代全員を相手にするというわけにはいかなかったけど、2人が立ち上がれば、そんなものは軽く押し返せる。チャンピオンシップ、絶対に防衛しろ」とバックアップ態勢を得た。
 レスラー生活17年でようやくセルリアンブルーのマットの主役に躍り出た遅咲きのIWGP王者は、初防衛に向けてフルスロットルでひた走る。

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