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格闘技界斜め斬り・三者三様 IWGP戦 新たな伝説を作れ真壁VS中邑

 吉川 新日本プロレスの9・27神戸大会で、真壁刀義VS中邑真輔のIWGPヘビー級王座決定戦が行われます。今回はその試合の予想で、ズバリ、どちらが勝つと思われますか?

 永島 俺は中邑だと思うな。ただ、真壁もいま絶好調だけに、どっちが勝ってもおかしくないよ。

 菊池 俺は真壁だね。開幕戦の後楽園(9月13日)でも完全に乗っていた。中邑は元チャンピオンという風格をまだ得てないんだよな。体も太くなってこないし。いまの中邑はジャンボ鶴田の成長期とダブるものがある。ジャンボも最初の頃は中邑みたいに細かったけど、怪物的な強さを発揮し始めたのは体が太くなってからだから。

 吉川 真壁は苦労人で、本人が言うようにまさに雑草。これといったバックボーンもなく、挫折を繰り返しながらも努力、根性でのし上がってきた男ですからね。そういう意味では芯の強さがありますよね。

 永島 若手の頃を知っているけど、目立ったところもなく、どこにいるんだろうと思ったもの。器用でもなく不器用でもなく、昔でいうと保永みたいな存在だったかな。それがヒールになってチャンスをつかみ、そのチャンスを生かして今年のG1を制覇したんだもんな。心身ともに改造した人間は結構強いよね。

 菊池 中邑もいまヒールというポジションにいて、自分を変えようとする努力は認めるけど、あつかましさ、ふてぶてしさがまだ出てないんだよな。

 吉川 中邑のイメージするヒールは悪党というものではなく、戦いぶりを見れば、すごみや怖さを出したいんだと思うんですよ。僕は中邑が勝つと見ています。

 永島 中邑がそういう考えで、いわゆる基本に裏打ちされたヒールを目指すというのは、ものすごくいいことだと思うよね。それが一番理想的。

 吉川 しかし、いまの真壁の爆発力は一体何なんですかね。

 菊池 いままで溜まっていたうっぷんが全部いい形で出ているんじゃないの。相手が誰でもいいから「弾けてやるぞ」と自分の中に爆弾を抱えているもんな。真壁はいるだけで危険人物という感じがある。ああいう存在感って大事だと思うよ。人気も出ているし。

 永島 ただ、あえて提言として言わせてもらうと、エスケープなし、反則なしの完全決着戦にしてほしい。真壁は反則に走るところがあるけど、彼もストロングスタイルの力を持っているんだから、思い切ってそういう試合をやってほしいね。本当の力と力のぶつけあい。客の目なんか意識しない、本当に2人だけの戦いという図式の中で向かい合ったときに、すごいものが新日本で生まれる気がするよ。

 吉川 もし真壁が王者になれば、いままでにないカラーのIWGP王者になりますね。

 菊池 日本にない王者だよな。ああいうタイプはアメリカではいるけど、真壁ならいいと思うよ。

<プロフィール>
菊池孝(きくち・たかし)史上最長のプロレス評論家
永島勝司(ながしま・かつじ)本紙統括プロデューサー
吉川義治(きっかわ・よしはる)元週刊ゴング編集長

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