後藤が動いた。12月24日、新木場1stRINGでデビュー30周年記念興行を開催する後藤が、「インディーの原点はFMW。ただ、俺の中ではFMWが中途半端に終わっているので、30年の区切りとして再旗揚げします」と同大会をFMW再旗揚げ戦とすることを発表した。
一夜限りの復活ではない。後藤はFMWの法人化を目指す。団体のコンセプトはFMW初期の「何が飛び出すか分からないリング」で、通常のプロレスはもちろん、異種格闘技、女子プロ、さらにニューハーフプロレスも行う予定だ。さらに「FMWは大仁田厚がいなければ始まらない」と邪道・大仁田にタッグ結成を呼びかけた。
これを受けて大仁田は「後藤に協力するのはやぶさかではない」と発言。定期的に開催してきた大仁田興行には、FMWのメンバーを可能な限り集め、思い入れのあるFMWのエッセンスを盛り込んできた。
FMWの名の元に、2人は協調路線を敷くことに抵抗はないのだろう。だが「FMWを再旗揚げするからといって、安易に大仁田と後藤が握手してもダメ」とタッグ結成には慎重な姿勢だ。
さらに、大仁田は「FMWはいろんな問題を抱えていて、それをクリアーしないと新しいものは見えてこない」と注文をつける。FMWは大仁田と後藤が離脱したのち、2002年2月に負債を抱えて倒産している。負の遺産がのしかからないようにするためには、同じ名称であっても法的にまったく別物にする必要性があり、大仁田は「それが社会に迷惑をかけないための最低限のマナー」とした。