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MAキック 棚橋が虎“食った”

 梶原一騎23回忌追悼記念興行が2日、東京・後楽園ホールで行われ、初代タイガーマスクが新日本プロレス・IWGPヘビー級王者の棚橋弘至に屈辱のギブアップ負け。初代タイガーは即刻ヘビー級への転向を示唆。リアルジャパンのマットでリベンジすることを誓った。

 MAキックの興行の中で特別提供試合として行われたこの一戦。初代タイガーは新日プロの永田裕志&吉橋伸雄と初タッグを結成し、棚橋&IWGPジュニアヘビー級王者の4代目タイガーマスク&岡田かずちかと対戦した。
 棚橋と初遭遇した初代タイガーはロー、ミドル、ローリングソバットなどジュニアとは思えぬ重い蹴りで悶絶させた。さらにフロント・ネックチャンスリー2連発からパイルドライバーで一気に勝負に出る。
 ところがエビ固めで切り返されると、左足にドロップキック連発、ドラゴンスクリューの集中砲火を浴び一転ピンチに。最後は、テキサス・クローバー・ホールドで足を極められてそのままタップするしかなかった。
 試合後、初代タイガーは「オーラがすごいですね。(技の)一発一発がひとつもふたつも上のところでやっているというイメージ」と“100年にひとりの逸材”棚橋の才能を絶賛した。
 だが、もちろんこのまま黙っているわけにはいかない。「屈辱ですね。増量してIWGPヘビー級王座に挑戦します」と棚橋にいきなり宣戦布告をぶっ放した。
 さらに、初代タイガーよりも怒り心頭だったのはリアルジャパン代表の平井丈雅氏だ。平井氏は怒りを抑えるように肩を震わせながら「リアルジャパンとしましてはこのまま終わるわけにはいきません。先生が信頼するパートナーを連れて絶対にリベンジします」とキッパリ。
 リアルジャパンは9月11日に後楽園ホールで次回大会を予定しており、その日は新日本の興行は予定されていない。報復を誓ったレジェンド、初代タイガー。棚橋との天才対決の行方は、いかに。

◎三沢光晴さん追悼セレモニーも
 この日の追悼興行では、故・梶原一騎さんの原作の漫画「タイガーマスク」の2代目として活躍した故・三沢光晴さんの追悼セレモニーも行われ、ノアの前相談役百田光雄氏が来場した。
 梶原さんの実弟でもある真樹日佐夫氏に招待された百田氏は、三沢さんがタイガーマスク時代に使用していたというマスクを持ってリングに上がった。百田氏は「本来ならば、2代目タイガーマスク、三沢選手がこの場にいるはずですが、亡くなりました。彼が現役時代に被っていたマスクです」とあいさつ。
 真樹氏、梶原氏の未亡人、高森篤子さんもリングに上がり、追悼の10カウントゴングが鳴らされ、故人を偲(しの)んだ。
 なお、大麻取締法(所持)違反の疑いで5月に現行犯逮捕されたキックボクサーの我龍真吾も来場。
 場内からば声や怒号が飛び交う中、我龍はファンに土下座した。「この度は本当に申し訳ございません。自分の心の弱い部分が出てしまいました。ボクには謝ることしか出来ません」とひたすらファンに謝罪。「これからの試合なり、生活態度をみてくださればわかると思います」とキックボクサーとして再起を誓っていた。

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