井ノ原は元V6のメンバー。グループ時代は自身と坂本昌行、長野博の年長者トリオで結成された20th Century(略称・トニセン)としても活動。弟分ユニットのComing Century(略称・カミセン/森田剛、三宅健、岡田准一)を指導する役割も兼任していた。年齢はトニセンとカミセンのちょうど中間。必然的に中間管理職のような立場に立たされていたため、社長就任は適任と言えよう。
一方の滝沢氏は、今年3月にエンタメ新会社「株式会社TOBE」を設立。元V6の三宅健、元King & Princeの平野紫耀と神宮寺勇太、元ジャニーズJr.のIMPACTorsがIMP.に改称して、次々と合流。今月いっぱいでKis-My-Ft2を脱退して、事務所も退所する北山宏光の合流も確定的だ。
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井ノ原と滝沢氏の社長には、妙縁があった。滝沢氏はタレント時代、今井翼とタッキー&翼としてアーティスト活動もしていたが、このデュオの略称を「たきつば」と命名したのが井ノ原だった。
「同じ年齢のタッキーと今井さんは、中2の時に出演したテレビドラマのタイトルから、川野直輝さんとの3人で“怪談トリオ”と呼ばれていました。2人はとりわけプライベートでも仲が良く、原宿の竹下通りに一緒に服を買いにいくほど。そこで買った同じデザインで色違いの上着をダンスレッスン日に着ていくと、井ノ原さんが『おまえたち、仲いいな。たきつばでいいじゃねぇか』と言ったのです」(古参のアイドル誌ライター)
トリオで活動していたにもかかわらず、2人をワンパックで総称したのは井ノ原が初めてだった。のちに川野が脱退して退所した後、たきつばが本格始動。18年末の滝沢氏の芸能界引退まで活動した。
井ノ原の“ポロリ”から誕生したたきつば。出会いからおよそ28年が過ぎて、2人が人材発掘・育成する会社の代表になるとは思わなかったはず。タッキーとイノッチ社長は、不思議な縁でつながっていた。
(伊藤由華)