「職場に、私がすごく慕っている女性の上司がいます。私より20歳近く上で、既婚者。ある時、恋愛の話題になったんですね。上司は、“夫と出会ったのは合コンだった”と言うんです。私はマッチングアプリは使うものの、合コンに行ったことがないと言うと、“じゃあ今度しよう”と提案されました。
私が、“初対面の人と話すのは…”と抵抗を示すと、“最初は誰でも初対面だから”とピシャッと言われました。“元合コン女王の私に任せて”と上司の心強い言葉もあり、参加することに。
>>上司から譲り受けた物を売却! 新品を購入した“トンでもない部下”<<
取引のある会社の若い男性たちと、私と上司のほかに、彼氏の居ない同じ社の女子の3対3。当日、お店に集合かと思いきや、1時間前に近くのカフェに女性陣だけ集合。ミーティングが行われ、“合コンはチームワークだから”と上司から念を押されました」
いよいよ合コンがスタート。すると麻帆さんは、上司の立ち回りに圧倒させられる…。
「上司が、仕切りがとてもうまいんです。話をまんべんなく振って盛り上げていました。すると、私にLINEが届きました。上司からで、“誰がいい?”と直接的な質問。なんとなくいいと思う男性を告げると、次々と指示が届きました。“隣を空けるからそこに座って”とか、“今のうち連絡先を聞いて”と。もう1人の女子も同じように指示を受け、あたふたしていました。
男性陣たちも楽しそうにしていて、2次会のカラオケへ。そこで私が曲を予約すると、またLINEで指示が…。“チームワークを乱さないで”と来て、“こっちの曲にして”と、盛り上げるための曲を指定され、予約を取り消されました。
すごく勉強になる会だったし、上司のことは信頼していますが、もう行きたいとは思いませんね」
上司も初めのうちは部下のための行動を取っていたものの、だんだんと昔の血が騒いできてしまったのかもしれない。むしろ、チームワークを乱す行動となってしまったようだ。
写真・Matteo Paciotti