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Rソックス・澤村、今季前評判通りの活躍は絶望的? MLB球界の大変化に早くも不安要素を露呈か

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澤村拓一(写真は巨人時代)

 「新しい公式球」の影響だろう。テキサスレンジャーズの有原航平投手がホワイトソックスとのオープン戦に登板し、“2イニング相当”を投げ、被安打5四死球2失点3と炎上した(3月3日/日本時間)。  「1イニング20球まで」という特別ルールが採用されたため、有原はいずれのイニングも3アウトが取れずに交代となった。

 試合後のオンライン会見では、「ワクワクする気持ちはありましたし、その中で抑えられなかったのは悔しい」と語っていたが、表情は明るかった。まだ試運転の段階であり、結果を気にする時ではないと捉えていたようだ。

 >>レンジャーズ・有原の炎上は上原氏よりマシ? 建山コーチの主張に本人が応戦、「嘘だと思って調べた」驚きの声も<<

 同日のほぼ同じ時間帯だった。ボストンレッドソックスの澤村拓一投手がチームに合流した。初日ということもあり、練習はキャッチボールなど軽めなもの。しかし、今季より新しくなったMLB公式球に違和感を持っていたようだ。

 「澤村は遠投の際、狙ったところよりもボールが遠くに行きそうになりました」(現地記者)

 同日の有原の投球も、全体的に高めに浮いていたように見受けられた。新公式球の影響ではないだろうか。

 米スポーツメディア「ジ・アスレチックス」によれば(2月8日付)、新公式球はボール内部の材質、構造を変え、2・8グラムほど軽量化されたという。その目的は本塁打量産の現状を改めるためだ。

 「前カブス編成本部長のテオ・エプスタイン氏がコミッショナー付のコンサルタントとなり、提案されました。ホームランばかりの大味な今の野球スタイルを変えなければ、ファンは離れてしまう、と。その新公式球なんですが、触っただけだと、軽くなったのかどうか分かりません。でも、実際に投げてみると『変わったんだな』って分かります。軽くなった分、素人のキャッチボールでも、イマイチ力が伝わっていないというか」(米国人ライター)

 少し前から、メジャーリーグでは「フライボール革命」なる言葉が使われ、飛距離を争うようなアッパースイングも定着した。「力が伝わらない」は個人の感想だが、ボールが軽くなったことで「打球の飛距離が落ち、リーグ総本塁打数も10%弱減少する」とも予想されている。

 とは言え、今回のボール変更は必ずしも“投手有利”とはならないようだ。

 「ボールが軽くなった分、剛速球のボールの威力で勝負するタイプの投手は苦労しそうです。ボールの変更は2月に入ってから各球団に通達されました」(前出・同)

 準備不足は他の米投手も同じだが、特に澤村は豪腕投手で鳴らしてきた。それを評価されての米球界移籍であり、ボールが軽くなれば、直球の威力も減ってしまう。

 慣れれば解消されるはずが、こんな指摘も聞かれた。

 「澤村は2013年の第3回WBCメンバーに選ばれた際、MLB公式球に馴染めず、制球に苦しんでいました。何事も時間が掛かるタイプなんです。米挑戦も突然だったので、きちんと準備ができていたのかどうか…」

 当時を知る日本のプロ野球解説者の言葉だ。

 有原は変化球も多彩で器用なタイプだが、澤村は違う。就労ビザの関係でチーム合流もこの時期になってしまった。この出遅れが、ちょっと気になる。(スポーツライター・飯山満)

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