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池上彰氏、タレントキャスターをバッサリ “芸能人がニュースを伝える”のは日本ならでは

 池上彰氏が6日、『文春オンライン』(文藝春秋社)のコーナー内で、ニュース番組に芸能人が出演していることについて苦言を呈し、物議をかもしている。

 サイトでは30代会社員から「最近はテレビのワイドショーや報道番組にジャニーズ(事務所所属のアイドル)をはじめ、たくさんの芸能人が出ている。芸能人が報道に大きく関わっていることについて、どう考えているか」という質問が寄せられる。

 これについて池上氏は、個々の番組の方針についてコメントすべき立場にないと前置きしながらも「ニュースを伝えたり、解説したり、コメントしたりする役割を芸能人が務めることには違和感を禁じ得ない」と指摘した。

 続けて池上氏は「人気タレントが画面に出ていれば視聴率が稼げるだろうという、さもしい発想が透けて見える」とバッサリ斬り捨てた。さらに「聞き手に芸能人がいる演出はありだとは思いますが、芸能人がニュースを伝えるのは国際的に見て日本ならではの奇観」とまで言い切った。

 さらに「ニュースを伝えるのは現場取材を積み重ねたジャーナリスト。関心のなかった芸能人にカンペを読み上げさせるのは不思議な光景」と、改めてキャスティングに苦言を呈した。最後は「日本のテレビ界はプロの仕事はプロに任せるというルールが確立していない。ニュースはニュースのプロが伝えるべきだと思っている」と断罪して締めた。

 池上氏の言うように、昨今は『ビビット』(TBS系)で司会を務める国分太一や、『NEWS ZERO』(日本テレビ系)の櫻井翔、『news every』(TBS系)の小山慶一郎、『めざましテレビ』(フジテレビ系)の伊野尾慧、『週刊ニュースリーダー』(テレビ朝日系)の城島茂、『サンデーLIVE!!』(同)の東山紀之など、ジャニーズ事務所のタレントがニュース番組に数多く進出している。

 さらに『スッキリ!』(日本テレビ系)の加藤浩次や『NEWS ZERO』(同)の又吉直樹など、お笑い芸人のニュース進出も進む。池上氏のように“報道畑一筋”で仕事をしてきた記者にとっては隅に追いやられている心境なのだろう。

 芸能人キャスターたちのコメントはテレビ局の意を受けたものも多いと視聴者が受け取ることがある。オリジナリティには欠けているとの指摘は後を絶たない。池上氏の言うように「視聴率稼ぎで人気者を起用している」と指摘されても、仕方がない状況ではある。

 池上氏のコラムを見たネットユーザーからは、「その通りだと思う」「見た目で選んでいるだけだと思う」「よくぞ言ってくれた」などと共感する声が続出した。中には「芸能人キャスターは的外れなことばかり言う」「ニュースを茶化して笑いにする出演者は要らない」とニュース番組に出演する芸能人をこき下ろす声もあった。

 一方、池上氏の指摘には反論もあった。「誰がやってもテレビ局の意を受けたコメントになるのだから顔がいい人間がやればいい」「ジャーナリストがやっても一緒」「台本を読むだけでしょ」「池上氏のように自由に発言できるジャーナリストはすぐ切られてしまう」との声もあり、賛否両論となっている。

 池上氏の言うように、本来はニュースのプロが担当すべきなのだろうが、視聴率ほしさに人気タレントを起用せざるを得ないのが報道番組の現状。視聴率至上主義を改めない限り、体質改善は難しいかもしれない。

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