社会
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社会 2012年10月20日 11時00分
ユニクロ・柳井会長が“中国命”を貫く理由
ユニクロの“絶対君主”柳井正会長は「中国への出店は今後も減らさない。年間100店を出したい」と、こんな情勢の中でも熱い。 反日デモの際、上海のユニクロ店舗が「尖閣諸島は中国固有の領土」と中国語で書かれた紙を貼り出すと、国内では「もうユニクロの商品は一切買わない」「日本から中国へ出て行け」などの非難を浴びた。 当時、ユニクロは「警察からの指示。『すぐに貼り紙を出せ』と命令され、店長がやむなく従った」と釈明したが、柳井会長は政治家の靖国神社参拝に否定的な“親中派”とあって「店長の独断説」に懐疑的な向きが少なくなかった。 あの暴動で“中国リスク”を痛感した一部の日系企業は、中国からの撤退を本気で考え始めているが、柳井会長は冒頭の発言に続き「反日デモがあっても、中国に対する見方や生産拠点としての役割は変わっていない。日本と中国は良好なパートナーであるべきだ」と強調。いくら同社商品の約8割が中国で生産されているとはいえ、“中国命”を地で行くのめり込みは尋常ではない。 「国内ユニクロは店舗数が既に820店を超え、新規出店余地は限られている。そこで限られたパイの国内市場は低価格専門店に特化したグループ会社のジーユーに任せ、ユニクロは巨大市場の中国に活路を求めるシナリオを描いた。世間から中国に媚びていると非難されようと、中国との心中覚悟で深入りするのはそのためです」(関係者) ユニクロは中国工場に膨大な先行投資を行った。撤退しようにも、まだ投資マネーを回収できていない。かねての「中国製品を日本で売って利益の8割を稼ぐ中国企業」の異名は、図らずも今回の尖閣問題を機に、その実態があぶり出された格好と言えるだろう。
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社会 2012年10月20日 11時00分
盗人・中国狩り 米軍臨戦態勢 日中11月開戦はこうして始まる!(1)
沖縄の米軍基地についにオスプレイ(垂直離着陸輸送機)が配備され、地元は大モメだが、その最中に恐ろしい話が駆け巡っている。 魚釣島の強奪を目論む中国が「11月開戦を決めた」との情報を、米国がキャッチ。突如米海軍が臨戦態勢の構えを見せ始めたのだ。防衛省関係者がこう語る。 「極秘に米軍から寄せられた話では、まず『11月中旬に中国軍が尖閣奪還の上陸作戦を展開する』との情報をCIAがキャッチ。これが政府から国防総省に伝えられ、急遽、米海軍第7艦隊が動き出したのです。米軍がこの情報を重要視しているのは、それが中国の“お家事情”と極めてリンクしているからなのです」 この関係者によれば、緊迫の度合いを深めている理由は、ひとえに11月8日から始まる『第18回中国共産党大会』にあるという。この際に「対日強硬派」と言われた江沢民元国家主席の流れを汲む習近平氏が、国家主席に就任することが確実視されているが、それに伴うシナリオが危惧され続けてきたからなのだ。 「実は尖閣問題勃発以降、『習氏就任と同時に軍事突破を主張してきた中国共産党の制服組が、軍事行動に出る』との噂が国内に蔓延していたのです。そのため、米軍はCIAの情報を極めて精度の高いものと分析。共産党大会が終了する11月16日以降に軍事行動を起こす可能性が高いと見て、臨戦態勢に入ったのです」 実際、米軍は有り得ないほどの動きを見せ始めている。10月3日に第7艦隊所属の空母『ジョージ・ワシントン』と『ジョン・C・ステニス』が、西太平洋海域で監視活動を開始。太平洋では空母『ニミッツ』が航行し始めた。 また、翌日にはロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦『オリンピア』をフィリピンのスービック湾に派遣。この原潜は、最大射程距離1400キロの核巡航ミサイルを搭載しており、「明らかに中国側の軍事行動を見越したもの」(軍事アナリスト)と見られているのだ。 「さらに、前後してカーター国防副長官がワシントンの講演で、『最新鋭ステルスF35を嘉手納基地に配備する』と明言。これに機敏な反応を見せたのは中国で、10月4日に中国軍のミサイル駆逐艦やフリーゲート艦、補給艦、潜水艦救難艦など7隻が尖閣から250キロ沖を通過したのは、米軍への威嚇行為だと見られているのです」(自衛隊関係者) ただし、気になるのは中国が軍事行動に出た場合、どんな戦闘が展開するのかという点だろう。尖閣問題で衝突以降、米軍と自衛隊は何度も擦り合わせを行ってきたが、その内容はまさに、戦争と見紛うばかりのものなのだ。まずはその中身を紹介しよう。
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社会 2012年10月19日 15時00分
3年後は資源大国!? 秋田新型原油採取で「原発ゼロ」の可能性
10月3日は、日本のエネルギー資源の将来を占う画期的な日となった。 秋田県鮎川油ガス田の約2000メートル地下から、日本初のシェールオイル(油を含む岩)が取り出され、“資源大国”に変貌する可能性が指摘され始めたからだ。 「シェールオイルは原油に代わる新エネルギー。すでに米国では生産が本格化しているが、秋田には日本の石油年間消費量の1割が埋蔵されていると見られている。そのため、この日は開発関連企業株が10.4%も急上昇したほどなのです」(全国紙科学部記者) もっとも、今回の試削が注目を浴びているのは、この技術が他の資源掘削にも応用可能なため。資源エネルギー庁の関係者が言う。 「燃える氷と呼ばれるメタンハイドレート(メタンガス)、シェールオイル、シェールガスなどは、日本の地下や周辺海域の至る所にあり、埋蔵量は莫大といわれている。特にメタンハイドレートの埋蔵量は世界でも10指に入り、日本のエネルギー需要量の100年分は優にあるとされる。これに実用化のメドがつけば、エネルギーの96%を輸入する我が国が、世界屈指の資源大国になる。将来的に『原発ゼロ』も夢ではないのです」 この壮大な構想に俄然期待が高まり始めたためか、同日には、近海の開発を1府9県の知事らが資源エネルギー庁に陳情したほど。今のところメタンハイドレートは、来年1月から『石油天然ガス・金属鉱物資源機構』が愛知県沖で本格的な掘削を行うことが決定しているが、今後は加速化する可能性が大きいのだ。 経産省関係者がこう話す。 「メタンは'18年商業化を目指しているだけに、期待大。そのため、ガスインフラやガス自動車の開発が進み、日本に新たな産業革命が起きる可能性も高い。雇用や経済に大きな影響を与えるはずです」 ちなみに、尖閣沖には大油田があると目されている。中国が必死なのはそのためなのだ。
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社会 2012年10月19日 11時45分
“美人すぎる市議”立川明日香氏 トイレの水も流さない!?
“美人すぎる市議”として知られる埼玉・新座市議の立川明日香氏(27=本名・半沢優子)が、新座市での居住実態がないことを理由に、当選無効とした選挙管理委員会の裁決の取り消しを求めている訴訟の第1回口頭弁論が10月17日、東京高裁(下田文男裁判長)で開かれた。 立川氏は2月19日投開票の新座市議選に立候補。2067票を得て、候補者32人中5番目(定数26)で初当選。ところが、市民から「市に生活の本拠がない」との異議申し立てがあり、市選挙管理委員会が調査。その結果、当選前、電気や水道の使用がほとんどなく、ガスは当選後に契約。水道使用量はトイレの回数で換算すると、一日1回にも満たないものだったことなどから、居住実態がないと判断して、4月20日に当選無効の決定を下した。 立川氏は「水はミネラルウォーターを飲む」「トイレは駅やコンビニで借りていた」「朝、洗顔や化粧をせず、髪を整えてすぐ電車に飛び乗っていた」などと主張。5月14日、県選挙管理委員会に審査の申し立てをしていた。県選管は7月17日、「生活の本拠としての起居、寝食などの事実が認められない」と判断し、市選管の決定を支持。立川氏の申し立てを棄却する裁決を出した。 この裁決に不服の立川氏は、8月16日に東京高裁に提訴していた。17日の裁判で、立川氏側は市選管が「水道使用量が一日1回のトイレ使用量にも満たない」と認定したことについて、「女性の1人暮らしでは、使用ごとに水を流さないこともある。市民の知恵」と驚くべき主張をした。一方、県選管側は請求棄却を求め、争う姿勢を示した。 “美人”が売りだったはずの立川氏。ことの真偽は定かではないが、女性ながら、「朝、顔を洗わない」「トイレをすませても水を流さないこともある」などといった主張はかなり厳しい。男性でも、そんな無精な人はなかなかいないのではなかろうか。立川氏も市議の職にとどまることに必死なのだろうが、そういった主張はイメージダウンにもつながりかねない。(蔵元英二)
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社会 2012年10月19日 11時00分
福島原発事故置き去り50人死亡 双葉病院精神病入院患者その後の生活 〜ノンフィクション作家・織田淳太郎〜(2)
双葉病院は約50年前に開設された、収容型の精神科病院である。震災当時は約350もの病床を有していた。 認知症の高齢者の他に、「入院加療の必要のない」長期入院者が圧倒的に多い。敷地内には閉鎖病棟と「開放」と称した療養棟があり、彼らのほとんどが24時間体制で施錠されるその療養棟に押し込められていた。肉親同伴以外の単独外出は、基本的に認められない。 「そうは言っても…」と、同病院で38年もの歳月を暮らしてきた笹森裕也さん(仮名)は言う。 「入院者の多くが肉親に見捨てられていたからね。肉親の面会なんて、あまりなかったよ。それに、いくら症状が安定しようが、肉親が引き取らない限り、病院側も退院させようとしなかった。入院歴が20年、30年なんて、もうザラだったよ。東京五輪の頃に収容されて、50年近くも暮らしていた人もいたし、『この病院を退院するのは、東大に合格するより難しい』という合言葉みたいなのもあった。俺にしたって一度も退院させられたことないし、社会復帰は諦めていたよ」 その彼ら長期入院者が、原発事故で突然“終の棲家”を失う。彼らの多くが、受け入れ先を求めて、「訳のわからぬまま」日本列島を南下させられた。笹森さんは、数人の入院仲間と共に他県の精神科病院を転々とし、3月下旬にI県のB病院にようやく辿りついている。 「環境の激変とか他の患者の“イジメ”もあって、B病院に移って体調を崩したんだ。メシも喉を通らなくて、しばらく閉鎖病棟で点滴生活を送った。不安の連続だったから」(笹森さん) 都内の精神科病院に移送されたある患者は、収容されていた閉鎖病棟からの脱走を図り、公園で縊死を遂げた。この悲劇は、災害関連死として片付けられ、闇に葬られた。 「彼らが被ったストレスは、想像以上に大きかったはず」 と、双葉病院からの患者を受け入れた、別の病院のスタッフも言う。 「ある患者は性格が温和で、常識的な考えの持ち主でした。なんでこんな人が、精神科病院で長く暮らさなければならないんだろうって、みんな首を捻ったほどです。ところが、あるとき『福島に帰りたいよ〜!』と大泣きして、病室のドアを血が出るほど激しく叩いた。辛い気持ちを我慢して、明るく接してきたその反動が出てしまったんです」 私はその双葉病院にいた5人の長期入院者と接する機会を得ている。全員がすでに寛解(症状軽減)状態にあったが、驚いたのは「双葉病院では退院を持ちかけられたことがない」と、彼らが口を揃えたことだった。 これが、どれほど理不尽極まりないことだったか。実は、私が接した5人のうち2人が、転院後に「入院の必要なし」と診断され、今では社会復帰目前の身にあるのだ。一人は双葉入院歴25年の男性、もう一人が38年の笹森さんである。 「双葉病院が閉鎖されて、良かったと思ってる。そうじゃなければ、あそこで一生を終えていた。そりゃ、40年近くも飼い殺しにされてきたんだもの。おれの人生返してくれと言いたいよ。けど、もうあの病院のことは忘れたい。おれ、自分の人生を取り戻したいだけなんだから」(笹森さん) 病院の「固定資産」にされ、人生そのものを台無しにされてきた人びと。彼らの積年の哀しみを、双葉病院の院長はいったいどこまで理解しているのか。 「謝罪の必要はない」と発言し、遺族の反発を食らった先の事故調査報告会。鈴木院長は項垂れて、こう呟いたという。 「名誉回復を果たせたと思ったが、『説明より謝ってほしい』と言われてショックだった」 名誉や自己保身に走っている限り、「犠牲者」の魂は救われるわけもない。
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社会 2012年10月19日 11時00分
大間原発も危ない 想定以上の大地震・大津波が襲う海底活断層の危うさ
東日本大震災で東北沿岸を襲った大津波は、三陸沖の海底で発見された活断層の影響で巨大化した可能性があるという研究結果が、津波のメカニズムに詳しい東北大の今村文彦教授によってまとめられた。これにより、今後起こりうる大地震や津波の“想定”は見直しを迫られそうだ。 「当初、あの巨大津波は三陸沖の海底にある陸側のプレートと海側のプレートの境目がずれて発生したと考えられてきました。しかし、それで算出した場合、津波の高さは5メートルとなり、実際に確認された20メートルを大きく下回ってしまう。そのため、三陸沖にある2000〜3000メートル級の“崖”からなる海底活断層の影響が高まったのです」(サイエンス誌記者) この研究結果について、琉球大理学部名誉教授の木村政昭氏が解説する。 「たとえば数千メートル級の崖が続く凹凸のある海底が、地震動で10メートル沈んだとすると、海面も10メートル沈む。しかし、海面はリバウンドして元に戻り、その時の盛り上がりが津波となって沿岸を襲うわけです。つまり東日本大震災では、30メートルほど海底が沈んだことになります」 となれば、不気味なのは他地域の海底活断層の存在だ。実は房総半島南端から南東に百数十キロ離れた太平洋の海底にも、2つの活断層が存在するという。 「南北に走る2断層はほぼ並行して走っており、東側の活断層は長さ300キロ以上、西側は少なくとも160キロ。崖の高さはそれぞれ約2000メートルと3000メートル超で、つまりはアルプスの山並みと同じ規模。もし2つの海底活断層が活動を再開すれば、M9級の巨大地震とともに巨大津波を発生させる。房総半島の沿岸部はまさに壊滅的な被害を受けるでしょう」(前出・サイエンス誌記者) 巨大津波で危惧されるのは、やはり原発だろう。10月1日にJパワー(電源開発)が建設工事の再開を発表した大間原発(青森県)付近の海底には、10万年前以降に繰り返し動いた活断層の存在が指摘されているのだ。 今村教授は早急な海底活断層の研究を訴えている。秒読みとされる「南海トラフ巨大地震」に加え、目前に迫る危機に対応しきれるのか。
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社会 2012年10月18日 21時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 無責任な厚生年金基金解散
厚生労働省は、9月28日に厚生年金基金特別対策本部の会合を開き、厚生年金基金制度を廃止する方針を決定した。 厚生年金基金というのは、企業年金の一種で、厚生年金への上乗せ支給を目指す年金基金が厚生労働省の認可を受けて設立されたものだ。厚生年金基金には、大企業が単独で運営するもの、大企業と関連会社で運営されるもの、同一業種の企業が集まって運営されるものなどがある。 今回、厚生労働省が厚生年金基金制度を数年かけて廃止することを決めた直接のきっかけは、AIJ投資顧問の年金資産消失事件だった。AIJ投資顧問は、高利回りをうたって一部の厚生年金基金から集めた2100億円におよぶ運用資産の大半を、マネーゲームの果てに消失させてしまったのだ。こうした損失は、それぞれの厚生年金基金を運営する企業が穴埋めしなければならないが、現在のような厳しい経営環境では、その負担が企業の存続さえ危うくしかねない。 また、厚生年金基金は、企業年金の部分だけではなく、厚生年金本体の部分も国に代わって運用している。これを「代行部分」というが、代行部分の積立金の不足額が1兆1100億円に膨れあがったということも、厚生労働省が厚生年金基金の廃止を打ち出した大きな要因になっている。 しかし、本当にいまの段階で、廃止という結論でよいのだろうか。なぜ厚生年金基金が行き詰まったかといえば、長引くデフレで株価が下がり続けているからだ。厚生年金基金は、国が運用する利回りよりも高い利回りを目指す。そうでなければ、基金を作った意味がない。だから当然、株式などのリスクのある金融商品での運用を増やさざるを得ない。ところが、デフレが続いたこの15年で、株価が半分になってしまった。だから、その損失を穴埋めするためにAIJのような危険な投資顧問会社に運用を任せるようなことも起きてしまったのだ。 従って、厚生年金基金を救うための最優先課題は、デフレを脱却して、株価を上げることだ。それをしないで、厚生年金基金を廃止してしまうのでは、政府が厚生年金基金の加入企業と従業員をもてあそんだと言われても仕方ないだろう。 もうひとつの問題は、官民格差だ。実は、国民年金にも、厚生年金基金と同様に年金給付の上積みを図るための「国民年金基金」という制度がある。厚生年金基金との違いは、厚生年金基金が企業が運営しているのに対して、国民年金基金は国が運営していることだ。実は、この国民年金基金にも積み立て不足は存在しており、その額は'10年度で1兆1293億円に達している。将来の年金給付に必要な金額の33%分が積み立て不足になっている計算だ。 にもかかわらず、いまのところ国民年金基金の廃止という話は出ていない。その理由を誰も語らないが、やはり最大の理由は、国民年金基金が「国営」であり、官僚の天下り先として重要だからだろう。 国民年金基金のホームページには、積み立て不足の問題に関して、「中長期的な運用方針を定めて、これを堅持して行くことが、結果的に必要な収益を確保する最善な方法であると考えております」と書かれている。 私も、この考え方は正しいと思うが、だったら厚生年金基金を廃止する理由はどこにもないのだ。
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社会 2012年10月18日 18時00分
福島原発事故置き去り50人死亡 双葉病院精神病入院患者その後の生活 〜ノンフィクション作家・織田淳太郎〜(1)
「過失がないのに謝れない」 福島第一原発事故の混乱で、50人の寝たきり高齢者が死亡した精神科病院『双葉病院』。9月30日、いわき市で同病院の鈴木市郎院長が遺族ら124人に対して、病院側が行った事故の調査結果を初めて報告した。その中で同院長は、県や自衛隊などの連携不足による救出の遅れが多数の死者を出した要因で、「病院側に過失はなかった」と強調。「家族が病院側に安否を問い合わせるべきだ」とも発言し、遺族の神経を逆なでした。 冒頭の発言は、遺族側から謝罪を求められた際、鈴木院長の口から飛び出したものだが、「誠意がまったくない」と途中退席する遺族が相次ぐなど、説明会は紛糾のうちに終わっている。 それにしても、保身と責任のたらい回しに躍起になる病院責任者。その姿に違和感を覚えるのは、果たして私だけなのか。 同病院には4遺体を1カ月近くも院内放置してきた“罪科”もある。その遺族の「主治医の説明を聞きたい」という切なる要望も、いまだ叶えられてはいない。こうした責任を棚上げにし、同病院は「患者置き去り」と発表した県に対し、「風評被害を受けた」と調査を要請。それが「誤発表」であることを県に認めさせ、謝罪させてもいる。 では−−と、改めて問う。50人が死亡したことに関して、同病院には鈴木院長の主張通り、本当にいかなる責任もなかったのか。 奇しくも私は、『なぜ日本は、精神科病院の数が世界一なのか』(宝島社新書)を上梓したばかりである。全世界185万床(推定)の5分の1、約35万床もの病床を有する日本の精神医療。脱収容化が進む先進国の中にあって、元々は精神障害者の隔離収容目的で作られたこの精神科病床が、日本で今なお削減されずにいるのも、経営優先の民間の精神科病院が病床全体の9割を保有しているからに他ならない。 そして、そのあり余る病床を埋めるべく、夥しい数の「入院加療の必要のない」長期入院者が生産され、さらに彼らの死や退院によって空いたベッドに、入院ではなくケアが必要な認知症高齢者を収容する。 彼らは「社会的入院者」と呼ばれ、その数全国で15〜20万人にも上るが、認知症高齢者に関して言えば、そこにあるのは、残存能力を引き出すリハビリ的な介護ではない。むしろ「寝かせきり」にされ、廃用症候群と化した哀れな姿である。 原発事故の半年前、私は76歳になる夫が双葉病院の老人閉鎖病棟に入院中だという老婦人に、偶然にも次のような話を聞いた。 「夫は4年前に脳溢血で倒れました。総合病院に運ばれましたが、長く入院するわけにいかないので、私が自宅で面倒みていました。ただ、人手は私一人ですからね。困っていると、主治医が双葉病院を紹介してくれたんです。最初は療養棟とかいう病棟に入ってましたが、その頃の夫といえば、半身に麻痺が残る程度で、自分の足で歩けたし、意識もはっきりしてましたよ。 ところが、去年('09年)の10月、双葉病院の老人ホームにショートステイしたとき、院内感染しちゃって。高熱が出て、そのまま閉鎖の老人病棟に入れられたんです。夫が一気に衰えたのは、それからです。意識も低下しちゃって、寝たきりになるまでそれこそアッという間でした。今はオムツしてますよ。食事も摂れず点滴に頼っています。私どころか、息子が横浜からやってきても、誰だかわからないんですからねぇ。もうどうしようもないですよ。 部屋は6人部屋で、それぞれカーテンで仕切られてます。私、週に一度面会に行きますけど、同室の患者さんと会ったことなんかないですよ。カーテンの奥でみんな寝たきりなんですから。夫も寝かされてばかりいなかったら、こんな急に弱ることもなかったんでしょうね。車椅子でもいいから、せめて外に散歩に出してくれたり、何かリハビリ的なことをやってくれていたらと思いますよ。同室の患者さんには死んだ人もいました。夫も後1年の命とか言われてますが…」 「寝かせきり」にされ、静かに死を待つだけだった彼女の夫。果たして彼は震災まで生き延びることができたのか。いずれにしても、原発事故の混乱があろうがなかろうが、その命の灯がもはや消えかかっていたことに、何の変わりもない。
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社会 2012年10月18日 11時45分
国立大医学部の教授がのぞきで逮捕される
山梨県警南甲府署は10月15日、住居侵入の疑いで、国立・山梨大医学部教授の三井和浩容疑者(57=同県中央市若宮)を逮捕した。 逮捕容疑は14日午後11時半頃、同県中央市内の2階建てアパートで、いずれも20代男性が住む1階の2部屋のベランダに、柵を乗り越えて侵入したとしている。 通行人の男性が、アパートのフェンスを乗り越え、ベランダに立ち入った男を発見し、警察に通報した。駆け付けた警察官が近くの路上にいた三井容疑者を見つけ、南甲府署に任意同行。三井容疑者が「のぞき目的で入った。帰宅途中だった」と容疑を認めたため逮捕した。 山梨大によると、三井容疑者は79年3月に千葉大学薬学部を卒業、84年3月に同大学院薬学研究科博士課程を修了。同年4月に山梨医科大学(02年に山梨大と統併合)医学部の助手として採用され、09年に教授となった。専門は分子生物学。 よりによって、男性が住むアパートのベランダに忍び込んだことには疑問が残るが、国立大学の医学部教授がのぞき目的で住居侵入するなど、あってはならない話。指導を受けていた学生たちの動揺も小さくないだろう。 同学部では昨年7月にも、助教授の男性が大麻取締法違反(栽培)容疑で、関東信越厚生局麻薬取締部に逮捕された。男性は自分で使用するためだったと容疑を認め、有罪判決を受ける不祥事が起きた。 同じ学部内の助教授、教授の相次ぐ逮捕には、絶句するしかなく、大学側の管理体制が問われても致し方ないところだ。(蔵元英二)
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社会 2012年10月17日 17時30分
儲け話に目がくらんだツケ? 阪神・金本が1880万円の詐欺被害
儲け話に目がくらんだばかりに、球界のアニキが詐欺被害にあってしまった。 埼玉県警は10月16日、今季限りで現役を引退したプロ野球阪神タイガース・金本知憲選手(44)に架空の投資話を持ち掛け、計1880万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで元会社役員・本多善光容疑者(45=埼玉県和光市下新倉)を逮捕した。 逮捕容疑は08年11月頃、金本選手に「農業法人の会社をつくり、事業を大きくして儲けたい。資金が足りないので都合してもらえないか」とウソを言い、同年12月下旬に550万円を本多容疑者の銀行口座に送金させて詐取。さらに、09年1月下旬に、「農地を取得したい」と言って620万円を、2月下旬には「トラクターなどを買う金が必要だ」と710万円を送金させ、それぞれだまし取ったとしている。 2人は00年に共通の知人を介して知り合い、頻繁に食事に出掛ける友人関係にあった。県警によると、本多容疑者は「農業法人を悪用するような言い方はしていない」と容疑を否認している。 本多容疑者は09年5月、栃木県内で農業法人を設立し、理事を務めていたが、事実上ペーパーカンパニーで事業の実態はなかった。 また、本多容疑者は04年5月に設立したボートレース(競艇)投票券の場外発売所を建設する会社「ジェイ・エフ・シー」(東京都港区)の元社長だったという。金本選手は06年以降、この会社にも出資。事業資金や家賃などの名目で繰り返し現金を渡しており、県警が関連を捜査している。 これまで出資した分の返還はないもようで、県警は本多容疑者が遊興費などに使ったとみて、金の流れを調べる。 昨年3月、金本選手が埼玉県警朝霞署に相談し県警が捜査。10月5日に詐欺容疑の告訴状を同署が受理した。 金本選手といえば、昨年8月、一部週刊誌で金銭トラブルが報じられた。この際は金本選手が07年に1億3000万円を出資して、知人男性とともに投資ファンドを設立したが、リーマンショックで株が暴落。金本選手が知人男性に「投資したカネを返せ」と言い出し、09年1月に知人男性を監禁して、出資金ではなく貸金だったことにする書類に無理やりサインをさせて、最終的に返済させられたとの記事だった。金本選手は恐喝罪で刑事告訴されたと報じられたが、事実無根を主張した。 07〜09年当時、金本選手の年俸は最盛期の5億5000万円(推定)だった。今回の事件は金本選手側があくまでも被害者で、だまされた形になったようだが、金銭トラブルがなにかと多い印象が付いてしまった。カネに目がくらんで儲け話になど食いつかず、野球に専念していればこんなことにはなっていないだろう。その意味では、金銭欲が強すぎて、身から出たさびといえなくもない。(蔵元英二)
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社会
都知事選 ラストサンデーで石原氏を袋叩き
2007年04月02日 15時00分
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都知事選特集 占い師対決
2007年04月02日 15時00分
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谷隼人が都知事選候補者を応援
2007年04月02日 15時00分
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都知事候補 黒川氏がメイドさんと“合体”
2007年03月31日 15時00分
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都知事選 ドクター中松、夜の渋谷交差点で新発明「回転舞台」披露
2007年03月30日 15時00分
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都知事選 石原氏「厳戒歌舞伎町演説」で語った手柄話
2007年03月29日 15時00分
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石原陣営に焦りアリアリ!? 今朝の政見放送でまさかの慎太“老”ぶし炸裂!!
2007年03月28日 15時00分
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都知事選政見放送で仰天マニフェスト
2007年03月27日 15時00分
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都知事選「浅草雷門で時間差対決、石原VSドクター中松」
2007年03月26日 15時00分
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都知事選 浅野スニーカー街頭演説でセクシーポーズ
2007年03月24日 15時00分
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社会
都知事選 石原氏満員電車でGO!
2007年03月23日 15時00分
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都知事選きょう告示、石原氏ら第一声
2007年03月22日 15時00分
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社会
桜金造都知事選正式表明
2007年03月20日 15時00分
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社会
都知事選 黒川氏が石原知事をホリエモン呼ばわり
2007年03月19日 15時00分
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社会
ホリエモン実刑
2007年03月16日 15時00分
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社会
丸山弁護士東京都知事選出馬へ
2007年03月09日 15時00分
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社会
石原カジノ構想消滅!?浅野氏に“追い風”吹く
2007年03月07日 15時00分
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社会
上層部スタッフが告発 NOVA 怪文書
2007年02月21日 15時00分