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巨人ポスティング容認裏 ヤクルト・山田哲人来季FA獲りへ

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提供:週刊実話

 山口俊投手(32)のポスティング移籍を容認した巨人。ならば次の一手はヤクルト・山田哲人(27)の獲得!? 来季、国内FA権を取得する山田を獲得できれば、3年後にメジャー球団にポスティング移籍させるという。「山口の流出は、その環境づくり」、球界内外でそんな声が囁かれている。

「メジャー挑戦は海外FA権(9年)を取ってから」

 これまで頑なに、ポスティングシステムによるメジャー挑戦を認めなかった巨人。それが突如、「容認」に舵を切り、今季、最多勝(15勝)、最多奪三振(188)、勝率1位(7割8分9厘)の投手3冠に輝いた山口が、同制度を使ってメジャー移籍を目指すことが決まった。

 11月18日、原辰徳監督と今村司球団社長同席の下、都内のホテルで会見した山口は、「新たな挑戦に向けて一層精進していきたい」と、メジャー挑戦を正式表明。これに原監督も、「夢、挑戦ということに関して、なかなか立ち入ることができない場所だと思います。胸を張って挑戦することを僕自身、応援する」とエールを送り、優勝の論功行賞を強調した。

 巨人がポスティング制度で移籍を認めるのは、これが初めて。あの松井秀喜氏や上原浩治氏も、きっちり10年間ご奉公してからのメジャー挑戦だった。

 現在のエース、菅野智之(30)の場合も、またしかり。一昨年、初めてメジャー挑戦の意向を示し、ポスティング移籍を直訴してきたが、巨人は一貫して法令遵守の一点張り。結果、菅野のメジャー転身は海外FA権を取得する2021年オフと見られていた。

 しかし今回、最終的に「全権」を握る原監督が、ポスティング容認を決断。これにより、甥っ子・菅野のメジャー挑戦も一気に現実味を帯びてきた。

 球団内外から「メジャー挑戦を公言している菅野をポスティング移籍第1号にすれば、原監督は『身内に甘い』のそしりは免れない。それをかわすため、先に山口の移籍を容認したのだろう」と見る報道や関係者の声も聞かれるが、本誌が入手した情報によれば、“真の狙い”はもっと奥深いところにあるようだ。

 それが史上初、3度のトリプルスリーを達成したヤクルトの山田哲人内野手の獲得。再来年、「海外FA権を取得してメジャー挑戦」という青写真に先手を打ち、来年青田刈りする戦略だ。

「巨人は大塚淳弘球団副代表編成担当が11月18日、『今オフのFA補強は打ち切る』と明言し、国内の補強戦略を来季以降にスイッチした。ターゲットが、来季、国内FA権を得るヤクルトの山田。今季早々にFA戦線から離脱したのは、獲得資金を来季へ温存するため。まだ若い山田なら年齢的に“寄り道”も可能なことから、巨人にトランジットさせ、3年後、メジャーにポスティング移籍させるというシナリオを温めている」(スポーツ紙デスク)

 今回、山口のメジャー挑戦報道で、間接的にエース菅野のポスティング移籍がメディアで報じられた。そこでは3年前、巨人が当時、横浜DeNAに所属していた山口をFAで獲得した際にポスティング移籍を約束したことが明らかになったが、それが遵守されたことも大きな意味を持つのだ。

「これらの報道が、山田に大きな安心感を与えるのは間違いない。来オフ、国内FAで巨人に移籍した場合の契約は、ヤクルトでは考えられない5年総額40億円規模になる。その場合、メジャー挑戦が可能になるのは、次のFA権を取得する移籍4年後。それを巨人は山口のケースと同様、1年前倒しして、3年でポスティング移籍を認める方針。つまり、山田は31歳でメジャー挑戦が可能となり、この間に心変わりして巨人に残る選択肢も出てくる。どちらにしても、山田に損はない。つまり、山口のポスティング容認は、山田を釣り上げるための“撒き餌”と言っていい」(同)

 ただし、ここに行き着くには、今季のFA補強の失敗が伏線になっていた。ペナントレースで5年ぶりのリーグ優勝を果たした巨人だが、ソフトバンクとの日本シリーズでは完敗。来季の課題は山口に代わる先発の柱、坂本勇人に続く内野手の補強に集約されていた。

 そこで、このオフにFA宣言した楽天・美馬学投手(33)、ロッテ・鈴木大地内野手(30)との交渉に臨んだが、美馬はロッテに、鈴木は楽天に移籍する見通しとなった。

「これらのFA交渉で明らかですが、今の選手たちは金銭やネームバリューより、チームカラーや入団した場合、どれくらいチャンスが得られるかなどの環境を重視しているということです。両選手とも、入団して、少しダメなら二軍で飼い殺しにされる巨人の体質を嫌ったという側面もあるでしょう」(スポーツ紙記者)

 中でも、美馬をロッテに奪われた事実は、巨人にとって大きい。巨人は5度交渉し、4回目には原監督も出馬。阿部慎之助二軍監督は中央大の先輩で、今季年俸6500万円の美馬に3年総額5億円を提示するなど、負ける要素は何一つなかったのだ。さらに、内外野を守れるユーティリティープレーヤーの鈴木にも逃げられ、巨人はFA制度が発足した’12年以来、初のFA補強ゼロとなった。

 ダントツの人気チームから、並のチームへ…。この屈辱が、路線変更の契機となっている。ポスティング容認で、巨人はどのように変わるのだろうか。

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