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甲本ばりの熱唱でファンを魅了する関ジャニ・渋谷すばる

 今月、結成30周年を迎えたTHE BLUE HEARTS。そのメモリアルアルバムは、オリコンデイリーランキングで初登場2位に入り、人気が健在であることを実証した。ボーカリストの甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)は、多くの芸能人に多大な影響を与えているが、そのひとりが、関ジャニ∞の渋谷すばる。彼の音楽性は、甲本によって生育されたといっていい。

 そんな渋谷。昨年末からは、ソロ活動が目立っている。14年10月には、「テレビ朝日ドリームフェスティバル2014」に参加。専売特許といえる“甲本ばりの熱唱”で、ファンを魅了した。独特な佇まいや歌唱法、伸びる声量や無骨なアクションで、“関ジャニというアイドル”の域を完全に脱し、個人の株を上げたのだ。

 今週土曜日(14日)には、初単独主演映画『味園ユニバース』が公開。それに先駆け、11日には映画の主題歌である初のソロシングル『記憶/ココロオドレバ』をリリース。現在は、ソロツアー(10会場13公演)を実施中だ。

 所属するジャニーズ事務所ではこれまで、ドラマや慈善活動PRの一環として、夢のコラボが実現、期間限定デュオ、役名としてのソロデビューなどはあった。ところが今回の渋谷のように、“紅白”に連続出場できるほどの人気絶頂期に、ソロの音楽性が認められるパターンは稀。敬愛してやまない甲本がいてこそ、自分の音楽を突き詰め、強いメッセージを放つミュージシャンになりたいという欲望を、ステージで発散する。そのストイックなまでの求道心は、関ジャニファンも知るところ。渋谷の熱狂ファンが離れないゆえんでもある。

 『味園ユニバース』は、「第44回ロッテルダム国際映画祭スペクトラム部門」への出品が決定。役者、ミュージシャン、アイドル、時にはお笑いなどオールマイティにこなせる渋谷。その可能性は今後、おおいに広がりそうだ。

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