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9・27統一球問題で指摘されたコミッショナーの勤務態度

 NPBが臨時理事会を開いたのは、9月27日。統一球の隠蔽疑惑に関する第三者調査・検証委員会による報告を受けるためだが、加藤良三コミッショナー(72)の退任の是非が改めて問われ始めた。
 「加藤氏の任期は10月25日まで。日本シリーズの前日ですよ…。NPB事務局が代役を立てて優勝チームの表彰等を行う段取りになっていますが、『何故、この時期に?』という疑問が残ります」(関係者)

 取材陣が目を疑ったのは、同理事会後に設けられていた記者会見場でのことだった。壇上には、当初、『7つの席』が設けられていた。第三者委員の3人の弁護士と、その特別アドバイザーを務めた桑田真澄氏、セ、パの理事長と加藤氏が揃って出席すると伝えられていたのだが、会見開始の約20分前、椅子が1つ片づけられた…。
 加藤氏は会見には出席しないというのだ。加藤氏は「私から付け加える内容はない」と言い残してクルマに乗り込んだが、席が用意されていたということは、NPBは『コミッショナーが同席しなければならない』と判断し、加藤氏が拒んだと見るべきだろう。
 「氏は球宴で12球団選手、関係者から冷たい目線を向けられ、一部から無視されたそうです。この時点で辞任の意志を固めたとも聞いていますので、そのタイミングを見計らっていたのでしょう」(前出・同)

 その通りだとすれば、外務審議官、駐米大使も歴任した外務官僚とは思えない行動である。加藤氏は一連の統一球問題について、「騒ぎを起こした。いろいろ経過はあるが、すべて私の責任だ。(ボールの反発力を変えていたことを)私が報告を受けていなかったのは、本当に事実。報告を受けていなかったのは私の罪だ」(辞任表明より)と語っていた。騒動を巻き起こしたのも『罪』だが、会見に出て事態を説明しようとしないこと、プロ野球ペナントレースのハイライトとも言うべく日本シリーズに立ち会おうともしない行動も、理解できないものである。

 加藤氏がドタキャンした会見後、桑田真澄氏がこう語っていた。
 「加藤氏のこれまでどれだけ野球界に貢献したか、野球界の仲間は忘れちゃいけない」
 第三者委員会は現コミッショナーの非常勤という勤務体制も批判したという。桑田氏の言葉は正論だが、NPB関係者も複雑な表情を浮かべていた。

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