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謎のオーパーツ「コソ加工物」とは何か?

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画像はイメージです。

 世界中の遺跡からは、当時の技術力からは作る事が不可能ではないかと思われるような技術を用いて加工された遺物や、なぜ作られたのか解らない遺物が出土することがある。これらの物体は「場違いな工芸品」という意味の「オーパーツ」と呼ばれる事がある。

 オーパーツの中でも永らく真相が不明になっていた物に、「コソ加工物」というものが存在する。コソ加工物は現在行方不明となっており、発見者も一部の人物を除いて連絡が取れない状態となっており、非常に謎めいた物体となっている。

 コソ加工物が発見されたのは1961年2月13日のこと。アメリカのカリフォルニア州オランチャに存在するオーエンズ乾湖に、鉱石採集に訪れていた人物が発見した。コソ加工物は全体が岩に覆われていたため、初めは普通の鉱石を含んだ岩だと思われていた。発見者が割ろうとしたところ、石を研磨するためのカッターが壊れてしまい、何とか真っ二つに割ったところ、セラミックで出来ていると思われる直径2センチほどの機械の一部らしきものが出てきたのである。機械の中心には直径2ミリほどの金属製のシャフトが存在し、全体は六角形の木の筒に包まれていた。割る事が出来ないのでX線にかけてみたところ、石の中に金属製のスプリングや短い円筒状の物体が存在している事が解ったのである。この物体がいつ、どこから来た物なのかさらに調べるために、専門家に依頼して調査して貰った所、物体を包んでいる石の表面に付着した化石が50万年前の物だと言う事が解った。そこから考えると、この物体は旧石器時代からこの場所に存在していた事になる。

 果たして、この物体の正体は何なのか?実物が早々に紛失してしまったため、当時の資料などから推測することしか出来なかった。だが、残されたX線写真などから調査してみたところ、2000年代になって「問題の物体は1920年代にチャンピオン社で製作された点火プラグの可能性が高い」という結論が出たのである。画像と点火プラグの構造が一致する事からこの結論が出たのだが、なぜ岩の中に機械が埋もれていたのかという点に関しては、発見地のオーエンズ乾湖のあるコソ山脈で1920年当時、採鉱作業が行われていたため、そこで用いられていた機械ないしは車に使用されていた点火プラグが落ち、化石と泥などでくっついて岩のように固まってしまった物ではないか、とされている。

文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所

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