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アイスクリームにご用心! 世界が問題視するトランス脂肪酸の危険性

 夏になると、よく食べるようになるのがアイスです。コンビニにも置いてあるので、買い物ついでについ手に取ってしまいますよね。種類も豊富で、どれにしていいか迷います。

 小さくて値段が高い高級なものもありますが、なるべく安くて量の多いものを探したりもするでしょう。でも実は、安いアイスには体に害のあるトランス脂肪酸が含まれている場合があります。

 今回は、医師の小田切ヨシカズ先生に、トランス脂肪酸の危険性についてお聞きしました。

■危険なのはラクトアイス
 「アイスにも氷菓子タイプのものとクリームタイプがありますが、クリームタイプのほうのパッケージに“ラクトアイス”と表記されているものがあります。ラクトアイスは乳固形分3.0%以上であるのに対して、アイスクリームと表記されているものは、乳固形分15.0%以上、乳脂肪分8.0%以上と指定されています。ようするに、ラクトアイスは乳固形分を少なくして、植物性油などを加えているわけですが、この油に健康を害するトランス脂肪酸が含まれているのです」

■トランス脂肪酸がもたらすリスク
 「トランス脂肪酸は、悪玉コレステロールを増加させる働きがあるとされ、心臓病などのリスクを高める恐れがあります。また、トランス脂肪酸の摂取により活性酸素の生成が促され、老化の原因となり、ガンなどを誘発する危険性も出てきます。世界ではこうした体への悪影響から、廃止の傾向が強まっています」

■トランス脂肪酸を含む食品
 「トランス脂肪酸を多く含む食品といえば、マーガリン。クッキーなどを作る際に使われるショートニングにも多く含まれています。また、植物性油を加熱するとトランス脂肪酸が発生すると言われているので、古い油で揚げたような食品は危険ですね。世界的にもかなり問題視されているトランス脂肪酸ですが、日本ではそこまで注目されていません。それほど危険はないという見解のようですが、体には明らかに悪影響なので、控えた方がいいでしょう」

 トランス脂肪酸は、カップ麺やレトルトカレーにも含まれて、かなり生活に根付いた物質であると言えます。それゆえ、なかなか排除するというのは難しい。自分で注意を払って控えるしかなさそうです。

*写真イメージ

【取材協力】小田切ヨシカズ
湘南育ちのサーファー医師。ワークライフバランス重視。現在、横浜の内科クリニックに勤務中。

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