ガイドブックは仙台を訪れた観光客のために、仙台市観光課が用意しているもので、市内の商店街や商業施設、旅館、ホテル以外では配布されないことから、“転売ヤー”たちの格好の商材となっているようだ。
「地元出身の羽生が市内の観光スポットを紹介する記事やインタビューが掲載されており、ファンにはたまらない内容となっています。仙台市は観光客に十分に行き届くようにと、同誌を10万部用意しましたが、羽生ファンの間で口コミで評判になり、6月末に商店街の特設ブースで配布した整理券5000部はあっという間になくなってしまいました。7月からは市内75カ所の宿泊施設で配布していますが、贈呈されるのは宿泊客のみということで、一部の羽生ファンの間で争奪戦が繰り広げられているようです」(地元コミュニティー誌記者)
実際に、フリマアプリ『メルカリ』で検索してみると、600件を超える数が出品されていた。もともと無料で配布されているにもかかわらず、高いものでは6500円もの高額で落札されていることから、小遣い稼ぎに精を出す輩が後を絶たない状況だ。
ネット上では、
《そこまでして欲しいのか?》
《これ買っちゃうファンもどうかと思うよね》
《本当にゆずのファンなら、自ら仙台に足を運ぶべき。許せない》
《買うやつがいるから売るやつも出てくるんだろ。よく考えろ》
など、批判的な声が殺到している。
「スポーツ選手やアイドルの関連グッズはファンにとっては何としてでも入手したい人気商品です。中には金に糸目をつけないという人も少なくありません。特に今回のような地域限定グッズは、直接足を運ばないと手に入れられないため、交通費や手間などを考えると、少々高額でも買ってしまうんです。もちろん配布する側も転売をしないように注意喚起しているのですが、効果は極めて限定的です。過去に何度となくこのようなイタチごっこが続いているんです」(ネットウオッチャー)
仙台市ではガイドブックの配布にあたり“販売・転売等を固く禁じます”と告知しているが、転売ヤーにとっては馬耳東風だ。転売が常態化すれば将来的に配布自体も取りやめになる可能性もある。地元のために一肌脱いだ羽生自身も、転売の実情を知ったら悲しむに違いない。