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「怒りが頂点に」58歳介護士、90歳男性を殴打し逮捕 動機に同情の声も

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画像はイメージです

 2日、神奈川県横浜市神奈川区の介護支援施設に勤務する58歳の介護士が、入所者の90歳男性に暴力を振るったとして、傷害の疑いで逮捕されたことが判明。その動機に、同情の声が集まっている。

 事件があったのは2日午前7時頃。入居者男性(90)に対し、顔を5回ほど手で殴打し、顔面打撲や外傷性くも膜下出血などの怪我を負わせた。ただし、被害男性は意識があり、命に別状はない模様だ。

 なぜ男性が凶行に出たのか。男性は警察の取り調べに対し容疑を認め、犯行の動機については、「普段から被害男性に暴言を受けており、怒りが頂点に達して殴ってしまった」と話している。暴言を吐かれ続けていれば怒りが鬱積するのは当然。暴力は犯罪であるものの、情状酌量の余地はあるだろう。

 事件を聞いたネットユーザーからも、「行動は良くないけど暴言を吐かれ続ければ殴ってしまいたいと自分も思うはず」「毎日毎日苦労して介護しているのに、暴言を吐かれ続ければ気が狂うのは当たり前。ボケているとしても、被害男性の行動にも問題がある」など同情の声が。

 また、介護士と思われるネットユーザーからは、「自分も入居者から暴力を受けた」「毎日つねられてあざだらけだった」「セクハラを受けたことがある」などの被害報告や、「給与に見合っていない仕事」「需要は年々高まっているのに給与が安すぎる」などの声も。そして、その殆どが今回の事件について、「暴力はよくない」としながらも、「自分でも殴ってしまうかもしれない」「気持ちはわかる」と同情の声が上がった。

 「介護の仕事は本当に大変な上に、給料が安い。劣悪な環境なので人はどんどん辞めており人手不足で、介護士1人1人に係る負担が大きい。私は女性ですが、体を触ろうとしてきたり、女性というだけで見下してきたりされて、泣いたこともあります。

 今回の事件についてもそうなのですが、運営会社がお金を払う入居者やその家族の主張を優先し、暴力やセクハラを受けている介護士を守ろうとしないため、ストレスが溜まってしまう現状があります。「認知症だから…」と大目に見てしまうところもありますし…。

 お金を払えば入れてあげるではなく、認知症を患っているとしても迷惑をかける入居者については出ていってもらうなど、断固とした態度を取ることが必要だと思います。なかなか難しいですが…」(現役女性介護士)

 介護士のストレスが爆発してしまった今回の事件。介護施設運営会社がこうなる前に介護士の心をケアしていれば、事件は起こらなかったはず。

 少子高齢化が進む中で、重要度が高まっている介護士たち。その苦労に報いる給与や労働環境を運営会社が構築するべきだ。

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