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たなぼたでソフトバンク馬原獲得したオリックスのFA損得勘定

 オリックスは1月12日、FAでソフトバンクに移籍した寺原隼人投手(29)の人的補償として、かつての抑えのエースである馬原孝浩投手(31)を獲得したことを発表した。

 馬原は07年に38セーブを挙げて最多セーブ王のタイトルを獲得するなど、ソフトバンクのクローザーとして君臨。通算180セーブは球団最多で、歴代7位。現役では岩瀬仁紀投手(中日=38)の346、藤川球児(カブス=32)の220に次ぎ3位で、日本球界を代表する抑え投手の一人だ。

 その馬原が流出してしまったのだから、ソフトバンクは絶句するしかなかった。馬原は11年7月に右肩を故障し、12年2月に右肩腱板及び関節唇のクリーニング手術を受けた。昨季はシーズンをリハビリに費やし、1試合の登板もなかった。

 ソフトバンクではまだリハビリ段階の馬原を、まさか人的補償でオリックスが指名することはないと判断し、王貞治会長(72)も同意の元、28人のプロテクトから外していたが、この読みが甘かった。馬原は秋山幸二監督(50)と同じ地元九州の熊本出身で、選手間の人望も厚かっただけに、ソフトバンクではショックを隠せない。

 してやったりなのはオリックスだ。まさか、馬原が人的補償で獲れるとは思っていなかったはず。11年に12勝を挙げたローテーション投手の寺原の流出は痛かったが、馬原が復活を果たして全盛期並みの働きをみせれば、寺原が移籍したマイナス分は十分カバー可能。オリックス森脇浩司新監督(52)は、今季から守護神の岸田護投手(31)を先発に転向させる意向で、馬原がカムバックできれば、その思惑もぴったりはまる。そうなれば、オリックスにとっては人的補償どころか、最高の補強となる。

 一方、オリックスは阪神から浮いた存在になっていた平野恵一内野手(33)をFAで獲得。内外野をこなすユーティリティープレーヤーの平野の加入は、プラスとなるのは間違いない。人的補償で阪神に流出したのはプロわずか3勝で、昨季はわずか1試合の登板に終わっている高宮和也投手(31)で、オリックスにダメージはない。

 馬原が復活できればという条件付きになるが、FA絡みで馬原、平野を獲得したオリックスのFA損得勘定は大きなプラスになりそうだ。
(落合一郎)

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