「被害女性たちを買う費用は最低30元(約480円)です。中国の東北地方の嫁不足に悩む農村部では1000元(約1万6000円)出して“妻”として買っているケースも多い。セックスカム(性行為のネット配信)売春では、こうした生業をする家に閉じ込められ、オンラインで世界中の観客の目にさらされています。セックスカムをさせられていた女性たちの中には9歳の少女もいました。こうした動画の視聴者の大多数は韓国人です」(北朝鮮ウオッチャー)
北朝鮮人の人身売買ブローカーは女性らに「中国でしばらくカネを稼げるようにしてやる」と騙して接近し、中国のブローカーと結託して売り飛ばす手口で荒稼ぎしている。
ブローカーの受け取る報酬は女性1人あたり2万元(約31万9000円)から3万元(約47万8000円)だ。若いかどうか、容姿端麗かどうかで価格は変動する。人身売買や性搾取により、犯罪グループは年110億円ほどを得ているとされる。
「北朝鮮当局は人身売買に対しては厳罰に処すと警告しているが、一向に根絶される気配がない。女子高生を夜道で襲って拉致するブローカーも現れ、年頃の娘を持つ親は一瞬たりとも気を抜けないほどの深刻な状況だといいます。このような人身売買が北朝鮮で横行するようになったのは、今から25年ほど前のことでした。深刻な食糧難『苦難の行軍』で、食いつなぐために女性を騙して中国に売り飛ばす輩が現れたのです。また家族を餓死から救うため人身売買と知りながら売られていった女性もいましたが、現在、金正恩政権下で起きている飢餓により、再び手っ取り早く外貨の稼げる姓奴隷として売り飛ばす人身売買が横行しだしたのです」(同・ウオッチャー)
従軍慰安婦は、日本軍が強制連行したのではなく、生活に困窮する家庭を狙った「人身売買ブローカー」(女衒)によって行われたが、北朝鮮では今もなお現実のようだ。