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【DeNA】“リリーバー”石田健大、5年目左腕がチームを救う!「いい経験をさせてもらっている」

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石田健太

 ベイスターズ自慢のブルペン陣。その中で存在感を増している男がいる。その名は、5年目の左腕・石田健大。2年連続の開幕投手を任されたほどの実力の持ち主で、本来であればローテーションの軸として活躍を期待されている石田だが、現在はリリーフでチームを支えている。

 昨年70試合に登板し、フル回転でチームに貢献した砂田毅樹の調子が上がらず、現在はファームで調整中。同じく昨年65試合に登板し、ブルペン陣の精神的支柱でもある三上朋也は、5月13日に右ひじのクリーニング手術を受けリハビリ中。リリーフで切れるカードを2枚失った現状で、昨年もリリーフの経験のある石田に彼らの役割をカバーしてもらう構想となった。

 そもそも、石田は左ひじの張りの為に開幕に間に合わず、一軍に合流したのは5月1日。それ以来、ずっと中継ぎとして活躍中。昨年は初めてのリリーフということもあり、安定感を欠いた場面も見受けられたが、今年は防御率1点台と安定し、首脳陣の信頼感も増している。

 7月2日の前半戦ラストの9連戦初戦。相手は3位争いを繰り広げているタイガース。ラミレス監督が「最重要試合の一つ」と位置づけた大切なゲームで、2点リードの6回2アウト、先発・上茶谷大河が残したランナーは全ての塁を埋めている状況で、石田の出番はやってきた。スライダー2球が外角に外れたが、150キロに迫ろうかという切れのいいストレートを外角に集め追い込むと、最後は同じ軌道からスライダーで見事に打ち取りピンチを脱する。しびれる場面で結果を出し、ルーキー・上茶谷は5勝目をマークすることができた。

 この日はヒーローインタビューにも登場し、「なるべく上茶谷に失点を付けないように」とルーキーを思いやり、「任されたところで、自分の持っている力を出すだけ」と、今は中継ぎのポジションで結果を出すことに集中し、しびれる場面での登板も「いい経験をさせてもらっている。先発することがあっても、この経験を生かせたら」と、ピッチャーとして一回り大きくなる糧と捉える姿は、プロとして逞しい。

 いつ投げるかわからない、投げないかもしれない。そんな状況で毎日ブルペンで肩を作る中継ぎは本当に過酷だ。そんな縁の下の力持ちが、チームには必要不可欠である。信頼出来る日本人左腕のリリーフとして、石田健大の輝きは増している。

取材・文 ・ 写真/ 萩原孝弘

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