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総括 ひかりの輪・上祐史浩代表[独占インタビュー]バブル崩壊とオウム誕生の必然

地下鉄サリンをはじめとするオウム真理教事件は、平成30年7月6日に教祖・麻原彰晃(本名・松本智津夫)らの死刑が執行されたことにより、1つの決着をみた。オウム真理教でスポークスマンを務め、現在は『ひかりの輪』代表の上祐史浩氏(56)に「オウムの時代」と、ポスト平成の新時代について聞いた。

――平成はオウム真理教を含め、新宗教というものが問われた30年だった。
「世界的な視点で見ると、宗教をアヘンとみて抑圧した共産主義が平成になって崩壊。そこから宗教の復活と逆襲が始まりました。日本ではオウムを含めた新宗教、欧米ではキリスト教保守主義、イスラム原理主義が台頭して、その中で終末思想が強くなり、暴力とテロに結びつくんですが、それが平成の終わりとともに終息し否定される。そんな流れの30年だったと思いますね。麻原らの死刑はその象徴でしょう」

――現在、代表を務めている『ひかりの輪』は、麻原との決別を明確に打ち出しています。
「ひかりの輪は仏教哲学の勉強会であって、宗教団体ではありません。教祖はいませんし、独自の経典もないのです。宗教団体ではないから、麻原への回帰はありえない」

――では、新たな麻原、第2のオウム真理教を出さないためには、何が必要だと思いますか。
「オウムにいた人間として言えることは、修行の中で出会う神秘体験を過大に受けとめない、ということ。そうでないと、またどこかでそれが終末思想やその他の危険な思想と結びついて暴走して新たなオウムが生まれる。神秘体験を過大視して妄想に走ることが、いかに危険か。オウム事件を振り返るにおいては、そういう視点に立った総括が絶対に必要だと思いますね」

――最近、インド占星術をよく勉強しているということですが、その観点から見て、これからの日本に何が起こりますか。

「私は占い師ではありませんし、占星学は参考であって予言ではありません。それを前提として思うことは、今後アベノミクスの限界がきて、日本の経済が落ち込む時がくると思います。オリンピックのあとの頃かと思いますが。そして、1990年代はバブル経済とその崩壊の反動として、精神的なものを求める流れに、オウムが乗った形になったと思うので、その轍を踏んではいけないと思います」

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