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阪神 矢野監督が放り投げた藤浪晋太郎「再生失敗」

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提供:週刊実話

 またもや結果を残せなかった――。阪神の藤浪晋太郎投手(25)が11月17日に行われた秋季キャンプの紅白戦に登板。これが’19年のラストマウンドなのだが、2イニングを投げ、被安打3、2四球で3失点。“ノーコン病”克服の成果は見せられなかった。

 試合後、藤浪をかばっていた矢野燿大監督(50)だが、内心は違うようだ。

「その翌日、藤浪はブルペンで投球練習に臨みましたが、福原忍、安藤優也投手コーチも集まり『3コーチ』が指導する異様な光景となりました」(在阪記者)

 秋季キャンプで、投手陣の全面指導を託されたのが、山本昌臨時コーチ(54)だ。これは、矢野監督が直々に指導を要請したもので、しかも福原、安藤両投手コーチに、「口出し厳禁」も通達していた。これは、指揮系統の一本化、投手陣を惑わせないための措置だが、それで藤浪が蘇生できなかったとなれば話は別。矢野監督は自身の発言を撤回し、投手コーチ総出で藤浪の指導に当たったのだ。

「ですが、山本氏の指導は好評です。他の多くの投手が手応えみたいなものを掴んでいました」(同)

 練習後、矢野監督とコーチ全員によるミーティングが行われる。トラの若手投手陣は山本氏を“出待ち”し、「ご飯、連れてってください!」と、おねだりしていた。短期間でここまで選手のハートを鷲掴みにした臨時コーチは、山本氏が初めてだろう。

「正規のコーチは面白くないでしょう」(球界関係者)

 好評につき、山本氏の“延長”も決まった。来年春のキャンプでも臨時コーチを務めてもらう。しかし、こんな声も聞かれた。

「山本氏は解説者として、関西の情報番組などのレギュラーを持っています。今回の臨時コーチも、矢野監督の『無茶ぶり』によるものでした。シーズン終了後に電話で頼まれ、慌ててスケジュール調整していました。来春のキャンプにしても、山本氏はレギュラー番組の仕事に加え、沖縄・宜野座の一軍、高知県安芸の二軍の両方を回ることになります。当然、その交通費は球団の負担となります」(同)

 指導の延長を決めたのは、今秋キャンプの最重要テーマだった藤浪の再生が果たせなかったからだ。

「阪神も藤浪再生のラストチャンスと見ているのでしょう。単純な話、阪神は今季69勝しましたが、ここにもし『藤浪の2ケタ勝利』があったら、原巨人(77勝)を上回って優勝できましたから」(同)

 ただ、藤浪のことを思い、口出し厳禁を通達した矢野監督の立場は苦しい。

 藤浪自身にとっても、来春のキャンプがラストチャンスとなる。

 当然、正規のコーチ陣たちも、この先も藤浪が変わらないようなら、臨時コーチを呼んだ矢野監督に不信感を持つだろう。もっとも、再生したら、「今まで何をやってたんだ!?」と酷評されるだろうが…。

 いずれにしても、藤浪にとって、もはや“次”はないということだ。

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