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清武GMが涙の宣戦布告! 巨人の内部崩壊は止められない

 慌ただしい一日だった…。11月11日、巨人・清武英利球団代表兼GMが記者会見を開き、渡辺恒雄球団会長を批判した。
 <読売巨人軍には内部統制と健全な企業体質、つまりコンプライアンスが要求されると思います。それを破るのが、渡辺氏のような最高権力者であっては断じてならないのではないでしょうか。−省略−不当な鶴の一声で、愛する巨人軍を、プロ野球を私物化するような行為を許せない>(原文ママ)
 リアルライブ『渡辺巨人会長が憤怒!新フロント体制は波瀾の幕開け』でも報じたが、渡辺恒雄・球団会長が清武GMの進めるコーチ人事を「聞いていない!」と激昂(11月4日)。同GMは会見で「報告した」と反論し、渡辺会長の強引なやり方を非難したのである。

 しかし、よくよく考えてみれば、巨人内部の『内輪揉め』である。わざわざ会見で語る必要があったのだろうか。
 その会見が行われた11日の午前、まず、「午後2時、読売巨人軍のコンプライアンス上の重大な件について会見を行う」とのリリースがマスコミ各社に伝えられた。「コンプライアンス」と言われ、各マスコミも「マルボー関係のトラブルに巻き込まれたのか?」「ドラフトの件で何かあったのでは…」と懸念…。「原辰徳監督も同席するらしい」なるガセネタも流れた。会見が始まるまでその内容は、本当に誰も分からなかった。

 文部科学省12階の記者クラブには100人を越す取材陣が集まった。
 同GMの主張は『正論』である。11月半ばになって、フロント要職の人事まで代えるのは選手補強にも多大な影響をもたらす。だが、「内部で解決できなかったのか?」なる疑問が多く聞かれた。
 「清武氏は渡辺会長にGM職を解くと通告されたそうです。感情で動く人ではないんですが…。外国人選手の獲得、トレード、ドラフト、コーチ人事など。戦力としてプラスにならなかったものもありますが、清武氏が精力的に巨人のために働いてきたのは事実です」(関係者の1人)
 興味深いのは、桃井恒一オーナー兼球団社長の対応だ。同GM会見直後、球団事務所で記者団の質問に応じ、「渡辺会長からオーナー職を解く」と伝えられたのに、「独断で開いた会見をかばうことはできないと(清武GMに)伝えた」と話した。会見によれば、清武GMは「原監督、岡崎郁ヘッドコーチ」の体制を組閣したが、渡辺会長が「ヘッドコーチは江川。もう話を進めている。岡崎は降格」と、クレームを付けたという。清武GMはこうした強権的な人事変更に怒ったわけだが、桃井オーナーは「(コーチ人事の)見直しが行われるのは当然」と語った。つまり、渡辺会長を支持しているのだ。

 個別に球団、読売、日本テレビ等の関係者に電話を掛けてみた。こちらが驚いてしまうほど、冷静だった…。桃井オーナーの発言、関係者の対応からして、今回の件は「渡辺会長対清武GMの一騎討ち」と見ていいだろう。
 清武GMは「自分から辞めることはない」とも語っていたが、上司に楯突いたのだからそれなりの覚悟もできているはずだ。
 渡辺会長には失礼だが、氏は巨人オーナー時代から激しい口調で持論を展開してきたので「ダーティなイメージ」も抱かれている。清武GMは会見を開くことで世論を味方に付けたかったのか? 人事で渡辺会長を説得し、球団の健全経営を目指すのであれば、他にも方法はあったはずだ。

 同日12時過ぎのことだ。会見が始まる2時間前のことである。「東京ドーム株が前日比10%超下落、東証1部の下落率4位」なる一報も流れた。「日本テレビ株も360円安で取引された」という。『読売巨人軍のコンプライアンス上の重大な件』の報道が流れたからである。巨人のコーチ人事に関する清武GMの主張は正しい。しかし、“独断会見”が関係企業に与えた影響も無視できない。この対立劇はもうひと波瀾起こりそうである。

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