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稀勢の里ハラハラ、ドキドキ、ヒヤヒヤ「横綱相撲」土俵裏①

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提供:週刊実話

 ハラハラ、ドキドキ、ヒヤヒヤの連続。横綱ワーストの8場所連続休場し、進退をかけて秋場所(東京・両国国技館)の土俵に上がっている横綱・稀勢の里(32)。その懸命な相撲に、連日、大きな悲鳴が上がっている。果たしてこの力士生命の大ピンチを切り抜けることができるのか。その舞台裏に迫る!

 大相撲人気は相変わらず健在だ。この秋場所の入場券も、発売日当日に15日分全部が、たった1時間で売り切れた。幕内の取組に懸かる懸賞の事前申し込みも2273本。これは去年の夏場所に記録した史上最多の2219本を50本以上も上回る。これには協会上層部もご満悦だ。

 「今場所は、先場所休場した3横綱が揃って出場し、御嶽海の大関取りもあって見どころは豊富。お客さんはよく相撲を知っていらっしゃる」
 だが、決して手放しで喜んではいられない。現場の親方たちは、こう言って警鐘を鳴らしている。
「確かに入場券はよく売れている。しかし、ファンの熱気というか、盛り上がりは、1年前に比べると明らかに冷めてきている。このままでは先行きが心配です」

 先細りムードがチラつき始めた相撲人気を、1人で支えているのが、唯一の和製横綱の稀勢の里だ。

 去年の春場所、左胸を負傷しながら奇跡の逆転優勝をして日本中を沸かせたのを最後に1年半、稀勢の里は低迷に低迷を重ねてきた。この秋場所は今年に入って5場所目だが、ここまでにあげた勝ち星は、初場所2日目、北勝富士を寄り切ってあげたわずか1勝だけ。次の春場所からは3場所連続全休し、まるで「給料泥棒」のような日々をすごしてきた。

 しかし、そんな稀勢の里をファンは見捨てなかった。

 19年ぶりに誕生した日本人横綱・稀勢の里の復活を期待するファンが前売り券売り場に殺到し、両国国技館に押し掛けたのだ。7日目には全米オープンで優勝し、一躍ヒロインになった女子テニスの大坂なおみや、アメリカの人気俳優、スティーブン・セガールらの姿まで見られた。

 これらの熱い後押しに応えようと、稀勢の里も必死だった。「やれることは何でもやる」とばかり、酷暑に見舞われた今年の夏巡業も初日から参加。手抜きが目立つ上位陣の中で汗まみれになって稽古に励んだ。

 ただ、場所直前の稽古は出来、不出来の波が大きく、いま一つ。8月末、横綱審議委員会の稽古総見では鶴竜や栃ノ心らを相手に4勝4敗の五分だったし、その4日後の豪栄道との申し合いでは3勝8敗と大きく負け越した。これを見たNHK解説者の北の富士さん(元横綱)は、こう言ってクビをひねっていた。
「ダメだ。後ろに下がったら残れない。非常に苦しい」
 しかし、稀勢の里は、あくまでも強気。
「悪くはない。修正すべきところはしっかり修正してやっていきたい」

 そこには、「やるしかないんだから、今さらあそこが悪い、ここが不安だ、と言ってもしようがないじゃないか」といった開き直りともいえる気持ち、つまり腹をくくっていたのだ。

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