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『秘境の宿で新鮮な川魚を味わう』――この誘い文句が“ほぼ詐欺”である理由

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提供:週刊実話

 人気お笑いコンビ『サンドウィッチマン』のギャグに寿司屋がある。カウンターに座った客が出された握りをつまみながら「これ養殖?」と聞く。すると寿司職人が「お客さん何言ってんですか、寿司は和食に決まってるじゃないですか」とボケる。

 さて、山中の湯宿での夕食に付き物の“川の幸”であるイワナやヤマメ、アユ、ニジマス料理で舌鼓を打つのは最高だが、山の宿で、これらの魚が出てきた場合、それが近くの川で捕れたものである可能性はほぼゼロに近い。「天然魚」ではなく、ほとんど100%近くは「養殖魚」だ。

 相当な大金を払わないと天然川魚は味わえない。イワナやヤマメに天然物が存在しないのは次の理由による。川では大きな網で一網打尽にするというわけにはいかず、漁法は釣りしかない。ところが、川釣りでは商売として成り立たない。しかも魚の大きさがバラバラでは、宿の食事としては成立しないから、宿の主人が釣ってきたなどの例外を除き、天然のイワナやヤマメは宿客の口には入らないのだ。

 「ニジマスの場合は100%養殖です。というのも天然のニジマスはあまりにも希少で、安定的に夕食メニューになることはないからです。イワナやヤマメにしても、釣りを含めて漁獲が可能な時期は、各県の内水面漁連や、県の条例でだいたい3月〜9月に限定されています。ですから冬の宿で出されるイワナやヤマメは、ほぼ100%養殖物と見て間違いありません。例外はアユです」(旅行誌ライター)

 アユの猟期は6月〜9月の3カ月限定だが、天然物の出る理由は、養殖アユに比べてはるかに高値で取引され、上客もいくらカネを払っても食したいと考えるからだ。イワナやヤマメの場合は、それほど高価な値段で取引されないため、専門に釣る人が今やほとんどいないという。

 「ブランド・アユとして名高いのは、岐阜県馬瀬川や長良川水系の吉田川、四国の四万十川や吉野川などですが、 これらの川の天然アユの価格は基本的には時価となっており、15センチほどの塩焼き3尾、もしくは20センチほどが1尾で3000円くらいします。重量当たりで計算すると、その価格は天然ウナギに匹敵します。それでも食通が食べたいと思うのは、味と香りが全く違うからです。ですからイワナやアヤメと違い、アユ釣りだけは職業になるのです」(同・ライター)

 天然物と養殖物を左右しているのは、需要と供給のバランスということだ。

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