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首位快走 広島・野村監督がベンチ裏で『鬼の形相』

 5月1日対阪神戦、期待の新人・大瀬良大地(22)がプロ初完投で3勝目を挙げた。野村謙二郎監督(47)はそれを出迎えたものの、“鬼の形相”で足早にベンチを後にした。追い掛けるメディアは大瀬良の完投について質問した。
 「俺の判断ミス!」
 首位を快走する指揮官から、反省の弁が出るとは思わなかった。
 「(大瀬良に)あんなに投げさせてしまった。まだ5月なのに。これから一回りも二回りも成長してもらうため、完投はしてほしいんだが…」

 大瀬良は9回のマウンドに立った時点で、『初完封』の可能性も秘めていた。阪神・ゴメスにソロアーチを浴び、その後も福留、代打・坂に安打こそ許したが、最小失点に抑えてみせた。5対1で広島が快勝。野村監督が厳しい言い方をした理由は、大瀬良の球数が多すぎたこと。148球を投じており、被弾後の福留、坂の安打も2アウトを取った後に許している。野村監督は「この程度の内容で満足するな!」とも言いたかったのだろう。
 しかし、野村監督の厳しさはそれだけではなかった。
 この阪神3連戦だが、広島は1勝2敗と負け越している。この日、前日の同カード第2戦の先発マウンドを託された野村祐輔(24)に二軍降格を通告している。
 「3回8失点で降板しました。すでに3勝を挙げていますが、防御率は6点台で投球内容も芳しくない」(プロ野球解説者)

 野村祐輔はミニキャンプのような調整を送る。指揮官は「(復帰の)期限は設けない」とし、言い換えれば、本来のピッチングができるまで「一軍昇格はない」というわけだ。
 さらに驚かされたのが、“伏兵”ライネル・ロサリオ(25)の降格だ。
 今季、広島はバリントン、ミコライオ、フィリップス、エルドレッド、キラ、そしてロサリオの『外国人選手6人体制』で臨んでいる。ドミニカ共和国のカープアカデミー出身であることは既報通りで、2月1日に支配下登録を勝ち取っている。キラの被死球により、4月23日に一軍昇格したが、8試合29打席の少ないチャンスで打率3割3分3厘、本塁打2と、“結果”を出している。二軍降格を通告された1日は4打数4安打と大当たりだった。「キラの故障明けによるもの」(球団発表)とはいえ、もったいない限りである。
 「第3の外国人投手のフィリップスも二軍戦で、すでに14試合を投げ、6セーブを挙げています。一軍に来れば間違いなく戦力になる」(球界関係者)

 この6人の外国人選手の年俸を合わせると、約4億6000万円(推定)。阪神の呉昇桓、メッセンジャー、ゴメス、マートンの合算年俸の半分以下だ。コストパフォーマンスの高さも勝因だろう。しかし、勝っても安心させない厳しさがいちばん大きいようだ。

※野村謙二郎監督の一部コメントは共同通信社配信記事を参考にいたしました。

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