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大阪・警官拳銃強奪 逮捕された関西テレビ常務の息子「家庭事情」

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提供:週刊実話

 発生から約25時間後、犯人が確保されたことで、世間を恐怖に陥れた拳銃強奪事件は“スピード解決”し、大阪府警の威信は保たれたかに見えた。今後、模倣犯が出ることも危惧され、6月28日〜29日まで開催されるG20大阪サミットは、名実共に過去最大レベルの警戒態勢となりそうだ。しかし、事件は意外な方向に“飛び火”した。逮捕状の請求前から、飯森裕次郎容疑者(33)の素性に関する情報が飛び交っていたのだ。

 事件は6月16日の午前5時40分、大阪府吹田市の千里山交番で発生。勤務中の古瀬鈴之佑巡査(26)が男に腹部など計7カ所を包丁で刺され、実弾5発が装填された拳銃を奪われた。包丁は左胸に突き立てられた状態で心臓にまで達しており、古瀬巡査は現在も意識不明の重体だ(締め切り6月17日時点)。

 「男は犯行に及ぶ約1時間半前から40分前までに何度も交番周辺をうろつき、約10分前には交番のある千里山駅の隣駅の公衆電話から、空き巣被害を装って110番通報を入れていました。警察官2人が出動し、残った古瀬巡査が1人で向かおうとしたところを襲っています。襲撃しやすい状況を作っており、計画的な犯行としか言いようがありません」(全国紙社会部記者)

 G20開催直前の緊急事態とあって、府警はすぐさま交番の防犯カメラに映った包丁を持つ男の姿(実際には凶器部分を画像加工)を公開。その時点では、あくまで容疑者ではなく“不審者”の扱いだった。

 「事件の発生当初、アングラ情報で犯人は地元の不良いう話が出てな。半グレでどっかのヤクザ組織と繋がりでもあったら、こんな最中やし、組織ごと取り締まりの対象になりかねんと、一部のヤクザの間では騒然となったらしいで。けど結局、名前の挙がった不良は事件とは無関係やったんや」(地元記者)

 府警が“不審者”の写真を公開すると、男が事件前に現場から2キロほど離れたホテルに宿泊していたことが判明。さらに、「うちの息子ではないか」との情報も寄せられたという。

 「これがきっかけで、男は『東京都品川区在住の飯森裕次郎』という話が一気に広まったんや。同時に、父親は大阪に本社を置くフジテレビ系列の『関西テレビ放送』の常務取締役や、とも聞こえてきてな。マスコミ関係者は、確認に奔走し始めたんや」(前出・地元記者)

 実際、関テレ社内には異様な雰囲気が漂い、報道番組前に緊急会議が開かれて、対応が協議されていたようだ。

 事件当日の夜には、府警は強盗殺人未遂の疑いで逮捕状を取り、飯森裕次郎容疑者の名前を公表。広域捜査に踏み切った。

 「飯森容疑者は吹田市内の中学、高校を出ており、千里山周辺の土地勘があったものと思われます。高校卒業後は東京の大学に進み、同じフジ系列の岩手めんこいテレビの関連会社などに勤務。直近ではゴルフ練習場に勤めていたのですが、事件直前、体調不良を訴えて長期休暇を取得しています。品川区にあるマンションで母親と暮らしていたため、事件後に東京へ舞い戻っている可能性もあり、当局は躍起になって行方を追っていました」(前出・全国紙社会部記者)

 翌17日の早朝、飯森容疑者は現場の交番から約8キロ北に位置する大阪府箕面市の山中で、ベンチに横たわっているところを発見され、身柄を確保された。

 「飯森容疑者は容疑を否認し、『私の思うことは病気がひどくなったせい、周りの人がひどくなったせい、ということです』と供述しているそうです。“病気”についても取り沙汰され、今後、裁判などに影響が出てくるのではないかともいわれています」(同)

 一方、飯森裕次郎容疑者の父親である関テレ・飯森睦尚常務が17日、個人名で「警察官の方およびご家族に対し、心よりお詫び申し上げます」との謝罪コメントを発表。父親として「いまだに信じられない気持ちがあります」と、複雑な胸中ものぞかせた。6月19日付で重要ポストを兼任することになっていたが、20日に行われる関テレの株主総会では、進退に関する決議が行われるものとみられる。

 「飯森常務は岩手県出身で、ずっと営業畑を歩んできたやり手。長身で見た目はロマンスグレーですが、酒に酔うと郷里の民話を語り始めるなど、人情派な面もある人物だったので、家庭に複雑な事情があるなど、思いもしませんでした」(前出・全国紙社会部記者)

 元農水事務次官が我が子を殺めた事件に続き、エリート一家の暗部を炙り出したこの事件。飯森常務にとって最悪の父の日となった。

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