これをキッカケにして、酒井は本格的に地上波復帰を目指していたのだが、偶然にも放送前にピエール瀧被告が麻薬取締法違反の容疑で逮捕された。再び薬物芸能人がクローズアップされ、酒井の起用にテレビ局も二の足を踏んでいる。
酒井にとっては念願のキー局出演だった。覚醒剤事件の影響はあまりにも大きく、番組スポンサーが敬遠するため、有罪判決後はほとんどテレビ画面に登場することはなかったからだ。
「13年には関西テレビ制作の『さんまのまんま』でバラエティー復帰を果たすも、関東では放送されないということもあった。パチンコ店の営業などで稼いでいましたが、やはり酒井本人はテレビ復帰を目標にしていました」(芸能関係者)
先のテレ東の特番出演については、事務所の人間ともども大喜びだったという。
「“地上波キター”みたいな感じでした。『頑張らせていただきたいです』と大喜びの酒井は、ヒット曲『碧いうさぎ』を歌唱。さらに『がんばるピー!』と、のりピー語まで披露して必死にサービスしていました。今後のオファーにつなげたかったのでしょうが…」(同・関係者)
運が悪いと言うべきか、直前になって瀧被告の事件が起きてしまった。
「テレ東が先陣を切ってくれたので、他局も起用しやすい土壌はできていました。歌番組では昔とほとんど変わらない、とても48歳とは思えない美貌を見せていただけに、多くの番組がオファーを出そうとしていたのです。しかし、ピエール瀧の逮捕があって、各番組ともトーンダウン。またまた世間が芸能人のクスリに興味を持つようになったので、どうしてもそのイメージが強いのりピーの起用が難しくなってしまいました」(キー局関係者)
事件後は舞台やディナーショー、パチンコ営業など全国を回っている酒井だが…。
「本人は事件前のように、再び表舞台でスポットライトを浴びたいと考えています。今回の歌番組出演を足掛かりにする腹づもりだっただけに、悔しさはひとしおでしょう」(同・関係者)
運に見放されたのりピー。元号が「平成」から「令和」に代われば、また何かきっかけをつかむことができるかもしれない。