専門医に聞け! Q&A 中年期に飲まないのも認知症のリスク

ノンジャンル 週刊実話 2019年03月31日 12時03分

Q:父が大酒飲みだった反動か、酒は飲みたくないし、酒飲みは嫌いです。最近、中年期にお酒を飲まないことも認知症のリスクになると聞きました。社会生活を送る上でも多少は飲んだほうがよいとも思いますが、主義を変えたほうがよいでしょうか。
(40歳・地方公務員)

A:そのデータは昨年、英国医師会雑誌に掲載されました。

 この研究は1980年代に35〜55歳だったロンドンの公務員を対象として行ったものです。1985年から1993年にかけて飲酒量を調査し、その後、23年にわたって追跡調査しました。結果は、追跡期間中に認知症になった人が397人で、発症の平均年齢は76歳でした。

 そして、さまざまな因子を考慮して調整した結果、中年期に禁酒した人と週14単位以上飲酒した者は、週1〜14単位で飲酒した者に比べ、認知症の発症リスクが有意に高かったというのです。

●認知症予防には運動を

 しかし、今回のこの研究は観察研究であるため、飲酒が認知症を減らす理由は導かれていません。また、中年期以前の飲酒も関係するかもしれませんが、その関係については明らかになっていません。

 ちなみに、ビール500ミリ㍑缶1本、日本酒1合(180ミリ㍑)、ウイスキーダブル1杯(60ミリ㍑)、焼酎0.6合(110ミリ㍑)が、それぞれ1単位に相当します。

 では、ご質問の方は今後、お酒を飲んだほうがよいのでしょうか。少量の飲酒は、体の健康に様々な効用があります。飲酒には酒飲みしか分からない楽しさがあります。しかし、飲みすぎが体に悪いことは分かりきっています。

 ご質問の方は、40歳まで酒を飲まないで生きてきたのですから、周囲の人も理解しているはず。今さら主義を変える必要もないでしょう。

 もし、主義を変えて飲むにしても、ウイスキーや泡盛、ウオッカなどの強い酒は、少量でも口腔がんや食道がんの危険があるので、水やお湯、ソーダなどで割って飲むのをお勧めします。

 なお、認知症予防には、ジョギングやウオーキングがよいでしょう。脳を鍛える一番の方法は運動です。

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牧 典彦氏(ほほえみクリニック院長)
自律神経免疫療法(刺絡)やオゾン療法など保険診療の枠に捕われずベストな治療を実践。ほほえみクリニック(大阪府枚方市)院長。牧老人保健施設(大阪市北区)顧問。いきいきクリニック(大阪市北区)でも診察。

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