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元横綱・朝青龍 政界進出のウラ事情

 昨年1月場所終了後に、泥酔暴行問題の責任を取って強制引退させられた大相撲の元横綱・朝青龍ことドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(30)が、来年6月に予定される母国モンゴルの国会議員選挙に出馬する意向を明らかにした。

 5月12日に静岡県庁を訪れた元朝青龍は、昨年10月の断髪式出席への礼のため、川勝平太知事を表敬訪問。その場で、「みんなのために、力を尽くし救うことができる人間になりたい」と政治家への思いを吐露した。

 モンゴルでは元朝青龍の先輩力士にあたる元小結・旭鷲山ことダバー・バトバヤル氏(民主党)が、08年6月の選挙でトップ当選を果たしており、関係者によると、元朝青龍が出馬した場合、当選は確実といわれている。

 引退後、政界進出以上に取りざたされていたのが他の格闘技への転向。まだ年齢も若く、体力の限界を迎えての引退ではなかっただけにファイティングスピリットも健在だった。

 事実、K-1、総合格闘技DREAMを運営するFEGは熱視線を送っていた。現実的に高額所得者だった元朝青龍をくどけるファイトマネーを提示できる日本国内の格闘技団体は、FEG以外になかった。かつて、当時現職の親方だった曙をスカウトした実績をもつ谷川貞治イベントプロデューサーも、虎視たんたんと狙いを定めていた。大みそかの恒例イベント「Dynamite!!」の切り札として検討したようだが、FEGの経営難で事態は暗転。選手にファイトマネーすら満足に支払えない状態にまで陥った、FEGの元朝青龍スカウト作戦は暗礁に乗り上げた。

 他の格闘技に転向したくても、上がるリングがない。そんな日本国内の格闘技界の情勢が、政界進出に拍車をかけたことは間違いない。政治家は年を取ってもできるが、格闘技は年を取ってはできない。彼のポテンシャルを考えれば、格闘技界側からしてみれば残念な話である。
(落合一郎)

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