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結成から12年、より深い信頼関係を築いていく“タッキー&翼”

 今週水曜日(20日)、2014年の第2弾シングル『抱夏 -ダキナツ-』をリリースするタッキー&翼。タッキーこと滝沢秀明は、“滝沢歌舞伎”シリーズ、今井翼は“PLAY ZONE”シリーズを、それぞれ長きにわたって率いる座長で、もはやミュージカルスターの地位をしっかり確立。アイドルの域を脱している。

 このふたり、出会うべくして出会った運命にあったかもしれない。

 ともに13歳でジャニーズ事務所に入所。オーディションまで、同じ日だった。のちに、フジテレビ系の“怪談”ドラマシリーズが、まだ中学生だった滝沢のドラマデビュー作となったため、このふたりに川野直輝を加えた3人が、「怪談トリオ」と命名。90年代初頭に巻き起こったジャニーズJr.黄金時代の、中心人物だった。

 ところが、滝沢のソロ人気が高まり、川野はかねてからの夢だったプロのドラマーになるために、自主退所。今井との露出差が、広がった。そんな矢先に持ちあがったのが、滝沢のソロデビューだ。

 しかし、滝沢は、苦楽を共にした今井を見捨てるわけにはいかないと、これを拒否。役者としての腕が上がっていた今井をパートナーにしたいと訴え、二十歳になった05年、ふたりで念願の歌手デビューを飾った。

 多忙になるにつれ、ふたりの関係は、プロのアーティスト同士に発展したため、それまでのような普通の会話ができなくなっていた。いつしかそれは、「不仲説」となって表に出ることになり、実際に対話の回数はガクンと減っていた。

 このままではいけないと、先に動いたのは今井。滝沢の30歳の誕生日にディナーに誘い、マネージャーや知人を介さず、ふたりっきりで食事をした。よそよそしく、沈黙が続いたが、酒が入るに連れて饒舌になり、腹を割って話すことに成功。以来ここ2年は、より深い大人の信頼関係を築けている。

 ジャニーズでコンビは、タキつばとKinKi Kidsだけ。グループ人気が定番化しているなか、舞台をすれば即日完売、ライブチケットの入手困難という2組は稀。アイドルから本物志向の役者に成長した、その足跡は嘘をつかないのだ。

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