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もはや副業として成り立ってしまっている“せどり=転売ビジネス”

 不況の影響もあってか、様々な商品ジャンルにおいて転売の悪質化がエスカレートの一途を辿っている。

 現在大人気放送中の『仮面ライダーOOO(オーズ)』関連商品は、元からの作品&関連商品の人気もさることながら、その人気に転売屋が目をつけ、一般の店頭流通よりもオークション等の方が商品の売買が賑わっているのではないかとすら思える程である。

 玩具だけではない。今や、“せどり=転売”は収入アップに繋がる誰でも簡単に始められる副業として、社会的に認知されつつある。
 ビジネス雑誌の経済関連コラム等において「誰でも手軽に始められる、せどり(転売)ビジネス」といった特集まで組まれている程だ。
 それらの特集の中で取り扱われる主だった“せどり術”の一例としては、ブックオフ等で希少・人気な古本を安価に仕入れて、Amazon等におけるマーケットプレイスで仕入れ値以上の価格で出品する等、様々な転売術が紹介されている。

 その他にもせどり=転売のノウハウを扱ったビジネス書籍も発売されている他、“せどりビジネス”に関連した有料セミナーまで開かれているという。
 収入を少しでもアップさせる術として、転売は着実に浸透していっているのだ。実際、せどり術をよりシステマイズし、“せどりビジネス”を本格化し起業しているツワモノまで存在する程である。

 インターネット並びにネットオークションの普及によって、コレクターが探して求めている希少品は簡単に検索出来るようになり、入手も容易になった。だが、その隙間に度を超していると言うべきか、悪質としか言いようがないものも多い。

 冒頭でも触れた件だが、やはり筆者が気になるのは玩具やゲームソフト等の転売だ。Amazon等で顕著に見る事が出来るのだが、一般的な転売のプロセスを超越して、一般の販売店が商品の定価販売をはなから放棄し、発売当初から販売価格を定価の倍、若しくはそれ以上にまで引き上げて販売しているショップが“数多く”存在している。
 ネット・店頭を問わず、一般の販売店では在庫切れといった状況が蔓延してくると、商品を購入したいファンや子供にプレゼントしたい親御さんはこうした悪質ショップやネットオークションを利用せざるを得なくなってくる。

 なんとも酷い話だが、メーカーにとっては商品が売れてくれて大いに結構な状況に越したことはなく、オークション&アフェリエイトショップ運営元としても利用料・手数料が入ってくる訳で何のマイナスにもなりはしない。
 もう、こうなってくると市場にモラルは存在しない。人気商品を購入したければ、金にモノを言わせる以外に術がなくなってくる。純粋な作品&商品のファンは完全に蚊帳の外になるばかりだ。

 純粋なファンが新商品を購入するにあたって、悪質業者やオークション等に頼らなければならない昨今の市場には疑問と危惧を感じるばかりである。

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