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3人に1人が死亡「人食いバクテリア」にビーチで感染、77歳女性が死亡 インフルエンザと間違える患者も?

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画像はイメージです

 アメリカ・フロリダ州のビーチを散歩中に足に創傷を負った77歳の女性が2週間後に死亡したと、海外ニュースサイト「TIME」が7月1日に伝えた。

 6月14日、フロリダ州・エレントン在住のリン・フレミングさんは、同じくフロリダの西海岸にあるアンナマリア島のコキーナビーチを息子夫婦と一緒に訪れ、散歩を楽しんでいた際に、つまずいて足に小さな切り傷を負った後に海水に触れたという。

 リンさん本人も息子夫婦も約2cmの小さな傷を気にかけていなかったようだ。その夜、共にレストランでディナーを楽しんだ息子夫婦が帰った後に傷が腫れ上がり、痛みも感じたため16日に緊急治療施設を訪れ、抗生物質と破傷風の注射を受けたという。

 翌17日に、傷の心配をしていたリンさんの友人がリンさんの家を訪れた際に、寝室の床に倒れているほぼ意識のないリンさんを発見。彼女の足は腫れ上がり、黒く変色していたそうだ。

 すぐに救急車で病院に緊急搬送されたリンさんは、通称「人食いバクテリア」と呼ばれる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」に感染していると診断され即入院。手術を受けたが、その最中に2回の脳卒中と敗血症ショックにより息を引き取ったという。

 アメリカ疾病予防管理センターの発表によると、リンさんは、足の小さな傷口からビーチにいる人食いバクテリアが体内に侵入し、急速に容態が悪化し体の組織が壊死。最終的に死亡したとみられるという。

 このニュースが世界に広がると、ネットでは「散歩していただけでこんな目に遭うなんて可哀想」「遺族も、こんな形でリンさんが亡くなって気の毒だ」などと驚くネットユーザーが続出。「このニュースを読んで人食いバクテリアの危険性を教えられたわ」「ビーチに向かう人は気をつけよう」などの書き込みも見られた。

 「国立感染症研究所」の公式サイトによると、人食いバクテリア(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)は幅広い年齢層で発症し得るといい、30歳以上の大人に多い傾向があるという。初期症状は四肢の疼(とう)痛、腫脹で、発熱や全身の倦怠感の症状からインフルエンザと間違える患者もいるとのことだ。発病後、数十時間以内に軟部組織の壊死や急性腎不全が起こり、やがて多臓器不全を引き起こすのが特徴で致死率は約30%と高い。また、感染例は海外に限らず、日本では1992年に典型的な症例が報告され、その後は毎年100〜200人の患者が確認されているという。

 ビーチでのレジャーを楽しむシーンが増える季節だが、海水温が高くなるにつれてバクテリアも多くなるという。「もしかして」と思った場合は、一刻も早く病院で処置を受ける必要がある。

記事内の引用について
Florida Woman Dies From Flesh-Eating
https://time.com/5618758/florida-woman-dies-flesh-eating-disease/

Necrotizing Fasciitis:All You Need to Know
https://www.cdc.gov/groupastrep/diseases-public/necrotizing-fasciitis.html

劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは(国立感染症研究所)https://www.niid.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/341-stss.html

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