中高生、熱中症死の25.3%が野球部員 根強い「根性論」の指導法を指摘する声も

スポーツ 2018年08月10日 19時45分

中高生、熱中症死の25.3%が野球部員 根強い「根性論」の指導法を指摘する声も画像はイメージです

 9日、日本スポーツ振興センター(JSC)が高校や中学のクラブ活動中に熱中症で死亡した学生のクラブ別人数を公開。その結果、野球部が全体の25.3%を占めていることが判明し、驚きの声が広がっている。

 JSCは学校が管理する活動中に発生した災害について、医療費や見舞金を支給する「災害共済給付制度」の死亡見舞金の支給データを基に、熱中症で死亡した中高生の人数を調査。

 その結果、昭和50年から平成29年の間で、クラブ活動中に熱中症で亡くなった146人のうち、野球部が37人と突出して多く、2位のラグビー部17人を大きく上回る数字となった事が判明。JSCはこの原因について、競技人口の多さと練習時間の長さが原因ではないかと分析している。

 また、平成2年から24年の間に熱中症で亡くなった野球部部員18人のうち、実に高校1年生が11人と突出して多いことも判明。これについては、初心者や肥満気味の部員が練習終了間際に倒れている傾向があるとJSCは指摘した。

 異常なほど野球部員が熱中症で亡くなっているというデータに、ネットユーザーからは「野球は危険すぎる」「暑いなかでダラダラ練習しているのだから当然」など、納得する声が。一方で「競技人口が多いことが原因」「人口を考えるとラグビーのほうが異常」と指摘するネットユーザーもいた。

 元高校球児のAさんはこう指摘する。

 「野球部の指導者は基本的に考え方が古いことが多いです。最近は水分補給をさせないチームはなくなりましたが、昔は『水を飲むとバテるのが早くなるから飲むな』と指導し、選手が倒れることはザラでした。

 また、学生野球の場合、練習時間が長いことが正しいと考える傾向があり、炎天下で無駄にグラウンドを走らせる、素振りを延々とやらせるなどが多い。特に1年生は、体力作りと称して基礎練習をやらされた上、上級生に無茶な注文をつけられることがあり、体力も心もすり減らしてしまう。

 私も真夏にグラウンド30周、50メートルダッシュ30本やらされ、もちろん水分補給はなし。その後フリーバッティングやシートノックで球拾いをやらされ、グラウンドに立ちっぱなし。なんとかトイレに行くふりをして水を飲みました。

 そんな経験をしている指導者が多いので、『俺たちの頃は水など飲めなかった』『暑さに耐えて猛練習を積むことが正義』と思ってしまうんでしょう。もちろん、これは野球だけではなく、他のスポーツにも言えることです。根性主義や苦難に耐えることがスポーツではなく、競技を楽しみ結果が出る喜びを味わうことが本来の目的だと思います」

 「根性主義」が未だ色濃い日本のスポーツ界。中でも高校野球は酷暑に耐えることを強いており異常と言わざるを得ない。このままで本当に良いのか、考え直す必要があるのではないだろうか。

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