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日本3大“ドヤ”山谷地区のホームレス最新事情

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提供:週刊実話

 「ドヤ」とは、日雇い労働者たちの「宿」を意味する隠語だ。日本に現在ドヤ街は3つある。最大規模を誇る大阪・西成と横浜・寿町、そして最もその規模が小さいといわれる東京・山谷だ。

 山谷は漫画『あしたのジョー』にも登場する「いろは会商店街」(アーケードは昨年末に撤去)があるちょっとした名所。華やかな東京・銀座から東京メトロ日比谷線に乗って30分足らずで着く南千住駅を降り、徒歩10分ほど歩くと、そこが山谷地区になる。

 秋になり、冬が近づくと、下町のターミナル駅で東京・山谷日雇労働組合が「炊き出しに支援を」とカンパを募り始める。昨年の冬には、こんな光景が見られた。

 カンパを入れるバケツの中は、札が飛ばないように単1乾電池が重しとして置かれているものの、小銭がパラパラとあるだけで札はない。聞けば、年末から1月4日まで、山谷のドヤ街の拠点ともいえる『玉姫公園』に屋根を設置し、寝床を用意、2000食の炊き出しを行ったという。

 「年末年始の炊き出しは無事に終わりましたが、寒さが厳しい1〜2月も引き続き炊き出しをするためにカンパを募っているのです。今年もそんな季節が近づきましたね」

 とは組合員の弁だ。厚生労働省の調査によると全国のホームレスの数は、4年前の調査時は9576人だったが、16年調査では6235人とその数は年々減少している。行政が生活保護に誘導しているためだ。玉姫公園を所管している台東区役所は、
「行政としてはホームレスの方々の数を減らしていきたいところです。強制力でホームレスを排除することはできませんから、月に四度、生活保護に移行するよう便宜を図るからと説得していますが、このままでよいという人もいるのも確かです」

 生活保護では生活費かさみ、生活水準が下がるという山谷の住人もいる。公園にはトイレもあるから水道代はかからない。仲間とワイワイやれるし、自家発電機だから電気代もかからない。生活保護を受けて部屋に住めば、光熱費とか電気代もかかる。ならブルーシート生活の方がよいという理屈だ。

 冬の風物詩は今年も見られるのだろうか。

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