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あり得ない! 金正恩はオットー・ワームビア氏を知らなかった!?

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提供:週刊実話

 ハノイで行われた米朝首脳会談で、トランプ米大統領は、北朝鮮から米国に帰国後死亡した米バージニア大の学生、オットー・ワームビア氏(享年22)の家族の要請もあり、金正恩党委員長に直接事件の真相を質した。

 すると、正恩氏は、「事件を知らなかった」と回答し、記者団の質問を受けたトランプ氏は「金正恩氏の説明を信じる」と答えた。

 ワームビア氏は2017年6月19日に地元の病院で死亡している。観光目的で北朝鮮を訪問し、16年1月に政治スローガンが書かれたポスターを剥がして持ち帰ろうとしたところを拘束された。裁判で15年の「労働教化刑」を言い渡されたが、昏睡状態に陥り、死亡した5日前の6月13日に解放され、米国に帰国していた。

 ワームビア氏の米国担当医は、「同氏の両親の指摘するようなボツリヌス菌による中毒症状は見られなかったが、その脳のあらゆる部分の組織が大きく損傷し、呼吸停止で脳に酸素が行き渡らない症状だった」と述べている。

 「北朝鮮は同氏に対し、何らかの細菌やウイルスを使った生物兵器の実験をしたとの疑いが濃厚です。ワームビア氏が昏睡状態に陥ったことに慌て、米国側からの強い要求もあって帰国させたのです。北の狙いは米国側に北の生物兵器のレベルを知らせることにあったのではないか。だからハノイでボルトン特別補佐官が『生物・化学兵器も廃棄しろ』と迫ったのです」(国際ジャーナリスト)

 正恩氏は事実をよく知っていたが、「知っていた」と答えることができなかった。面子のためではない。「知っていた」といえば、北朝鮮が不法な犯罪集団ということを認めることになる。これは会談の席ではまずい。またトランプ氏も「正恩は知っていた」と考えていたが、北側を配慮してそのように答えたのだろう。

 「父親の故・金正日総書記も日本人拉致事件の真相を問われたとき、訪朝した小泉純一郎首相に対し、『私は知らなかった。一部の特殊工作員の仕業だった』と答え、関係者を処罰することを約束しています。事実は、正日氏の命令で起きており、一部の不法な工作員の勝手な犯罪ではなかったことはハッキリしています。金正男暗殺も北の犯行は立証されていませんが、北の体制から暗殺命令を出せるのは正恩氏しかいません」(同・ジャーナリスト)

 金ファミリー関係者の暗殺は正恩氏の承諾なしでは不可能だから、彼が金正男氏暗殺事件を知らなかったということは、絶対にあり得ない。

 都合の悪いことが発覚し、それが外部に漏れたとき、北の独裁者は常に「私は知らなかった」と答えてきた。米学生の件でも正恩氏はその北の悪しき独裁国家の伝統を継承しただけなのだ。

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