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ヒマラヤの小国「ブータン王国」を牛耳る“ある人物”のウワサ

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提供:週刊実話

 世界で一番幸せな国・ブータンに異変が起きている。と言っても、日本国内にある名誉総領事館の「名誉総領事」を巡るイザコザだ。

 日本とブータン両国関係者の悲願だった名誉総領事館が設立されたのは、国交25周年を前にした2011年のことだった。そのとき当時のブータン外相から「名誉総領事」の任命を受けたのがH・T氏だ。同職は大使館業務の一端を担う重責職だ。

 T氏は就任以来9年間にわたり日本とブータン両国の経済から文化、スポーツなどさまざまな分野で相互理解を深めるために貢献してきた。

 ところが昨年、駐日ブータン大使から「任務終了」のメールが届いた。業務の引き継ぎもなしに突然解任され、年が明けた2月19日、新名誉領事の名前が発表された。この人事を聞き及んだT氏の知人や周辺者から「何か不都合なことでも?」という問い合わせが相次いだ。

 不可解なのはT氏に対し、本国ブータン外務省からの正式な退任通知の連絡が一切なかったことだ。だから名誉総領事館のホームページを開くと《在東京ブータン名誉総領事は、2019年2月下旬を持ちまして交代いたしました》とあるものの《このサイトは、特命を受け在東京ブータン王国名誉総領事に就任したH・T氏により開設・運営されております》と、ブータンと無関係になっていないことを示す文言が見られる。

 この交代人事に対し、ブータンの日本人関係者A氏は「外交儀礼上、考えられないこと」と首を傾げる。
「いくつかの情報を総合すると、ペマ・ギャルポ氏が名誉総領事の交代を大使に進言したようです。ペマ氏は常々ブータン本国からの指示を受けているのは私だと言って憚りませんでした。大使との面会も『すべて私を通せ』と強制しているほどです。とにかく人事に関しても、自分の支配下に置いておきたいのです。ペマ氏とT氏は、日本経営者同友会の役員同士という間柄でもありますから、T氏はコントロールが利きません。だから排除する必要があるということでしょう。数年前、ワンチェクブータン国王夫妻が来日し、各地で大歓迎を受けましたが、そのとき通訳を務めたのがペマ氏でした。この出来事を境に急速に力を付けていったのです」(A氏)

 別の関係者B氏は、ペマ氏がT氏の悪口や中傷を大使に繰り返し伝える姿を何度も目撃している。いまやペマ氏はブータン関係の窓口どころか、全権を握り“強権政治”を敷いていると指摘されているのだ。

 ペマ・ギャルポ氏は、日本の保守派、とりわけ反中国派の重鎮だ。1953年現在の中国・チベット生まれで、中国軍のチベット侵攻に抗議し、ダライ・ラマ14世に従いインドに亡命、昭和45年に来日した。亜細亜大学卒業後、55年にダライ・ラマ法王アジア・太平洋地区担当初代代表に就任した他、現在はチベット文化研究所など多くの団体・組織の役職を務め、また拓殖大学教授でもある。

 「新名誉総領事は政治には疎いが、ブータンからの留学生の窓口になっている。T氏排除には、この利権が絡んでいるのではないかとにらんでいます」(名誉総領事館日本人関係者)

 T氏の解任、そして新名誉総領事の選出の真相は、このままでは厚い闇に吸い込まれていく。

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