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繰り下げられ続ける石器時代!日本最古の石器は12万年前だった?

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 石器の出現から農耕が始まるまでの時代は、旧石器時代(および中石器時代)と呼ばれている。特に、打製石器が使われ始めた石器時代初期〜前期にかけてが、狭義の旧石器時代にあたる。旧石器時代は、一昔前は、現代より1〜3万年前頃とされていたが、今や7〜8万年前どころか、12万年前と発見の度に遡りつつあるのだ。

 ちなみに、縄文時代は約16,500年〜約3,000年前(紀元前1万4500年〜紀元前1000年)、弥生時代は紀元前1000〜3世紀中頃と、やはり発見の度に時代が新しくなっている。

 現在、日本最古の遺跡とされているものが、島根県出雲市の砂原遺跡である。松藤和人同志社大教授を団長とする学術発掘調査団の研究発表によれば、この遺跡からは、約12万年前の尖頭器など人間の手が入った石器が多数発掘されたという。石器の見つかった地層は、約11万年前にできた火山灰層の下にある地層で、約12万5000年前後に形成されたと言われている。

 砂原遺跡から発見された石器は、予備調査で加工の証拠となる剥片など5点、本調査でもヘラに似た石器である削器(スクレイパー)2点、打製石器の一種である礫器(チョッピング・トゥール)1点など、最終的には30点もの石器が発見された。礫器は石の周囲ないしは一部を打ち欠いて刃としたもので、通常我々が思い浮かべる原始的な石器の形を思い浮かべて頂ければいい。また、砂原遺跡からは他にも、石器の加工や果実などを押しつぶすのに使った敲石(ハンマー・ストーン)なども発見されている。石器を加工するための石器も同地から発見されたということで、よりこの地に人類が生活していたことが明らかになった形だ。今まで日本最古の石器と言えば、岩手県の金取遺跡から発掘された9万〜8万年前の石器であったが、砂原遺跡での発見はそれを塗り替える事になる。

 古い時代の遺跡や石器の発見といえば、2000年に発覚した藤村新一氏による「旧石器捏造事件」が記憶に新しい。1980年代頃から、旧石器時代のものとされる石器などが日本各地で相次いで見つかり、日本全国で古代遺跡へのロマンが高まっていった。藤村氏は周囲の研究者の期待に応えるように、推測された場所から石器を発見することで知られており、学会では「神の手」と呼ばれるほどだった。しかし、後に毎日新聞の記者により、捏造の瞬間を捉えられ、彼の発見に基づいた多くの遺跡が、史跡としての登録を抹消される事態になった。なお、彼が捏造に用いていた石器は、別の縄文時代の遺跡から持ち出してきた本物の石器だったという。

 この事件もあって、旧石器時代に関する研究に関しては、かなり厳しい視線が注がれる現状となっている。しかし、それでもなお新しい発見がなされ、歴史の定説が覆されていくことに期待したいものである。

(山口敏太郎)

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