『凪のお暇』のドロップアウトは「甘えている」? 主人公は“HSP”か、認識の差で反応分かれる

芸能ニュース 2019年08月02日 17時00分

『凪のお暇』のドロップアウトは「甘えている」? 主人公は“HSP”か、認識の差で反応分かれる黒木華

 今夏いちばんの注目ドラマ『凪のお暇』(TBS系)。空気を読みすぎるOL大島凪が会社を辞めて郊外のボロアパートで暮らし始めるというストーリーだ。原作はコナリミサトによる累計250万部突破の同名マンガで、人間関係に不器用な凪のエピソードに共感する読者が続出し、ドラマ化に至った。

 ドラマ版では、若手随一の演技派・黒木華を主演に、高橋一生と中村倫也が脇を固める。ここまでの反応はおおむね好評だが、中には「そんなことですべてを投げ出すな」、「甘えている」、「よくあること」など辛口な意見も見られる。また、凪が過呼吸になってしまう場面では「つらすぎて見ていられなかった」、「涙が止まらなかった」、「しんどい」という声も上がっていた。

 ある意味、両極端な反応だが、視聴者からは主人公がHSPではないかという感想も寄せられている。HSPとはHighly Sensitive Personの略で、生まれつき刺激に対する感受性が高い人々を指す言葉。アメリカの心理学者エレイン・N・アーロン博士が1996年に考案し、人口の15%〜20%に及んでいるという。

 周囲の言動を過剰なまでに気にして空気を読みすぎる凪には、たしかにHSPの傾向があると言えそうだ。一方で、誰もが人間関係の悩みを抱えており、現実のしがらみを避けることはできない。過呼吸になった凪を見てつらくなってしまう人もHSPの傾向はありそうだが、大半の人々にとって主人公の置かれた状況は特別なものではなく、日常的な出来事にすぎない。まさにこの認識のギャップこそが、HSPの人びとの置かれた状況にほかならない。

 「HSPは病気ではありません。ADHDなどの発達障害や自閉症スペクトラムを同時に抱える人もいると言われますが、鬱や発達障害であれば、定期的な通院や社会的な支援を受ける機会があります。HSPの場合、外見上もふだんの生活でも一般の人と変わらないので、周囲から気づかれにくく、本人に自覚症状がないことが多いのです」(医療関係者)。

 特別に敏感なHSPは、ある意味で、生きづらさを抱える社会のリトマス試験紙のような存在である。『凪のお暇』を見て、自分をHSPではないかと思った人は凪の成長を見守り、それ以外の人にとっても、生きづらい気持ちを知るきっかけになるのではないだろうか。

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