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「リハビリで何を考えた?」14日に清宮復帰! 離脱中に得られたものと栗山監督の笑顔

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清宮幸太郎

 清宮幸太郎(19)の実戦復帰が決定した。5月14日、二軍の千葉ロッテ戦に指名打者で出場する。「5月中に(試合に)出る」という噂はあった。それに対し、栗山英樹監督(58)が「あさって(14日)。進められるところは進める」と、報道陣に教えたのである。

 「二軍の試合について、一軍の指揮官が説明したということは、一軍と二軍の両首脳陣の間で申し合わせも済んでいたのでしょう。清宮の復帰について、二軍首脳陣が事細かに栗山監督に報告していたわけです」(ベテラン記者)

 3月5日、右手有鈎(ゆうこう)骨を骨折した当初、実戦復帰まで3カ月以上かかるとみられていた。「2カ月あまりで実戦復帰」となれば、「回復の具合は順調すぎるくらい早く…」と捉えられるが、実際はそうではなかった。

 「昨年秋ごろから右手首の違和感、痛みを訴えていたんです。違和感を訴えていたのは右手首だけではありません。以前痛めていた右ヒジも良くないんです。実戦復帰が、守備に就かなくてもいい指名打者になったのは、右ヒジの状態が芳しくないからなんです」(球界関係者)

 栗山監督は14日の実戦復帰を打ち明けた際、明るい表情を見せていた。期待の若手、将来の主砲候補が実戦復帰するのだから喜んで当然だろう。しかし、骨折箇所以外にも痛みを抱えているとなれば、実戦感覚を取り戻しても「即、一軍」とはいかないはずだ。

 「清宮は体格も良く、身体は丈夫です。でも、疲れがたまるとすぐにどこかを痛めてしまう。性格的にマジメなので、二軍調整している現状に罪悪感みたいなものも持っています。プロの練習量に耐えられる身体に作り替えないとダメ。球団は実戦経験を積ませながら体力を養っていく方針」(前出・同)

 プロ野球選手は、本当にタフである。午後6時試合開始なのに、正午頃に球場入りする選手も少なくない。ランニングや球場施設内のトレーニングルームを使ってバットを振り、そのあと、午後3時頃に始まる全体練習に合流する。試合後もティー打撃をする選手がたくさんいる。救援投手も登板の有無にかかわらず、ウエイトトレーニングで汗を流してから帰り支度をする。

 また、ベテランと呼ばれる30代の選手を見ていると、年齢とともに練習量も増えていた。そして、彼らが必ず口にするのが「怪我をしたくない」。怪我をすると、練習ができなくなる。実戦の感覚が鈍るからで、ここまで鍛え上げた筋力、体力を取り戻すのにかなりの時間を要するからだという。

 投手出身のプロ野球解説者がこう言う。

 「怪我をして『分かること』もありました。怪我をすると、みんなと一緒に練習ができず、リハビリの軽いトレーニングしかできません。一人になる時間が多くなり、精神的に不安になることもたくさんありますが、なぜ、怪我をしてしまったのか、自分の身体のどこが弱いのか、その弱い部分を強化していくには今後、どうすればいいのかを考える時間もたくさんあります。怪我をしてその遅れに焦っているうちは成長できません」

 清宮はチームを離れ、リハビリを一人でこなしているとき、何を考えたのだろうか。実戦復帰を明かしたときに見せた栗山監督の笑みが、「清宮の精神的成長が報告された」からであることを信じたい。

(スポーツライター・飯山満)

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