南紀白浜の名勝として名高い『三段壁』。その高さは50〜60メートルにも及び、切り立った断崖絶壁からは雄大な南紀の海景を見ることができることで知られているが、一方で、年間10人前後の自殺者が生まれる“最凶スポット”として、オカルトマニアの間で有名だ。
「断崖の自殺の名所と言えば、毎年平均20人の飛び降り自殺者がいる福井県の東尋坊が有名ですが、三段壁はそれに続くスポットと言えるでしょう。大岸壁の手前には“投身自殺者 海難死没者 供養塔”が設置されていることからも分かる通り、過去に多数の死者を生んでおり、付近では頻繁に心霊現象が起きています。特に夏になると全国のオカルトマニアが物見遊山でやってきますが、霊感の強い人は絶対に近づいてはいけません。成仏できない浮遊霊がウヨウヨしていて、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります」(オカルト誌ライター)
全国の心霊スポットを探索し、ブログに投稿しいるSさんが、三段壁に訪れたときの恐怖体験をこう語る。
「自分はあまり霊感が強い方ではないので、よほどのことがない限り異変を感じることはないのですが、ここはヤバかったですね。知人と訪れたのですが、なぜか自分でも気が付かないうちに吸い寄せられるように岸壁方面に歩き出してしまい、慌てた知人が私の腕をつかんだときにハッとわれに返ったのです。後から現場を撮影した写真を見ると、霧のような浮遊霊らしきものが写り込んでいて、背筋が寒くなりました。二度と訪れたいとは思いませんね」
現地のタクシー運転手は、月に2、3人は自殺目的の客を乗せるという。何を聞いても生返事で、何か思い詰めたような顔をしているため、ピンとくるそうだ。地元の土産屋もそのような人には積極的に声掛けするよう務めているという。
昨年8月には白浜町の町職員や町議ら約40人が海に向かって献花し、亡くなった人の冥福を祈った。“自殺の名所”として有名になることは、観光事業にもマイナスになるため、自殺予防には力を入れている。
「東尋坊は『ポケモンGO』のスポットになったことで、多くの観光客が訪れ、自殺者数が激減しました。しかし、必ずしも自殺志願者が減ったわけではありません。三段壁に訪れる際は、自殺目的ではなく名勝観光として足を運んでいただきたいですね」(地元紙記者)
霊感の強い人はくれぐれも注意して観光を楽しんでほしい。