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海水浴場で少女に暴行の巡査長を釈放 不起訴の可能性も

 大阪府貝塚市の海水浴場で、大阪府警布施署の警察官が10代後半の専門学校生の少女をナンパし、酒に酔わせて乱暴したとされる事件で、大阪地検は8月22日、準強姦(ごうかん)容疑で同1日に逮捕した同署地域課の永田昌也巡査長(27)の刑事処分を保留し、釈放した。この日が勾留期限だった。地検は捜査を継続し、準強姦罪で起訴できるかどうかを判断するが、不起訴となる可能性も出てきた。

 府警によると、7月31日、永田巡査長は同課の同僚4人(22〜30歳)と貝塚市の二色の浜海水浴場に行き、午後3時30分頃に少女3人と出会って、一緒に酒を飲んだ。午後4時頃には被害者の少女が泥酔して立てなくなり、永田巡査長は砂浜に置いていたゴムボートへ連れて行って寝かせ、暴行をはたらいた。

 しかし、永田巡査長は一貫して、「無理やりしたわけではない」と、合意の上の行為だったことを主張。準強姦罪は、暴行や脅迫によらず、女性が心神喪失や、酒や薬物などで抵抗できない状態になっていることに乗じて乱暴した場合に適用される。地検は、現段階では起訴できる証拠が集まっていないと判断した。

 今後、関係者の証言や少女の酔いの程度などを精査し、準強姦罪にあたるかを検討するとみられる。また、25歳と22歳の巡査2人については、酒に酔った別の少女をビーチボートで沖に連れ出して、胸を触るなどしたとして、準強制わいせつ容疑で書類送検する。

 府警は、警察官の信用を著しく失墜させる行為だったとして、地検の処分に関わらず永田巡査長を懲戒免職にする方針。永田巡査長の行為を目撃しながら、制止しなかった同僚4人も処分する。
(蔵元英二)

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