2018年、ついに南海トラフなどで巨大地震が起きるのか。その可能性の高さを示す、こんな研究発表がある。
「昨年11月に開かれた米国地学協会の会合で、今年はM7以上の大地震の発生数が、昨年のほぼ2倍、専門家によっては3倍に増える恐れがあるとの発表が出たという。昨年はメキシコや中国、チベット自治区などで大きな地震が起きたが、今年は日本にもその危険性が高まっているとも言えるのです」(サイエンスライター)
このコロラド大学やモンタナ大学の研究者による見解は、地球の自転の速度の鈍化を根拠としたものだ。20世紀に起きた地震の分析の結果、地球の自転速度が遅くなる時期に大地震の発生件数が増えていることが判明したという。
「自転速度は一定ではなく、長期的には潮汐摩擦と呼ばれる潮の満ち引きにより発生する海水と海底との摩擦、20年程度の短い期間では地球内部の核の運動などによって遅くなる時期がある。相関関係を持つ理由ははっきりとは分かっていませんが、自転速度の鈍化により、もともと楕円形をした地球の赤道半径が短くなり、変形した地球の外側と、変化しない地下のプレートとの間で起きるギャップが地震を誘発させるのではと指摘されているのです」(同)
研究者らは、「'17年はむしろ運がよかった」とし、自転減速の今年は年間25回から30回の巨大地震が起きると語っている。
地震学が専門で武蔵野学院大特任教授の島村英紀氏はこう言う。
「昨年度はM5以上、震度5弱以上の地震はぐっと少なかった。そういう年の翌年は、決まって大きいのが来る。私もそう予測していましたが、案の定、正月明けから地震が頻発しています。南海トラフの巨大地震はもちろん、昨年末に地震調査委員会が発表した北海道沖での巨大地震発生予測も気がかりです」
余談だが、地球は1メートル立方体に砂を詰めてそれを300個集めた天の川銀河系の中のたった砂の一粒の大きさでしかないという。更には宇宙にこれまで観測された天の川クラスの銀河は1700億もあるという。
このような宇宙論は荒唐無稽と思われるが、現実に生活している我々は「今そこにある恐怖」に備えなくてはならないのだ。